早産児家族を「支援したい」子育て世帯は約70%、一方「悩みをよく知っている」はわずか約3%ピジョン×トモニテ、世界早産児デー啓発イベント「ちいさな手と、手をつなぐ日。」を開催

ピジョン株式会社のプレスリリース

~当事者の経験や母乳バンクを“知る”ことで、身近なアクションへ~

 ピジョン株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:矢野 亮)は、株式会社エブリーが運営する子育てメディア「トモニテ」との共催で、11月15日(日)の「世界早産児デー」に先立ち、啓発イベント「ちいさな手と、手をつなぐ日。~あなたの『知る』が、エールになる~」を、2026年10月14日(水)にアリオ北砂(東京都江東区)で開催いたしました。

 当日は、一般社団法人日本NICU家族会機構(JOIN)および株式会社赤ちゃん本舗の協力のもと、早産を経験したご家族と小児科医によるトークセッション、子どもたちの成長の歩みを伝える写真展、来場者参加型の「手形ウォール」などを実施しました。商業施設を訪れた多くのファミリー層が足を止め、早産や早産で生まれた赤ちゃんについて知り、身近な支援について考えるきっかけとなりました。

■イベント開催の背景:高い支援意向と、知られていない「当事者の想い」

 2025年にピジョンと日本NICU家族会機構(JOIN)が共同実施した調査(※1)によると、早産経験のない子育て世帯の約70%が「早産児家族の力になりたい」と回答した一方、早産児家族がどのようなことで悩んでいるかを「よく知っている」と回答した人は約3%にとどまりました。

 この結果から、「支援したい」という思いがありながらも、当事者が経験する葛藤や必要とされる支援の具体像が十分に知られていない実態が浮き彫りとなりました。

そこで本イベントは、子育て世帯が日常的に訪れる商業施設を舞台に、関心を持つきっかけ(=知る)と、誰もが気軽に参加できるアクション(=行動する)をつなぐ場として企画・開催しました。

※1 2025年公表「世界早産児デー認知度・早産意識調査」(一般社団法人日本NICU家族会機構・ピジョン株式会社共同調査/調査期間:2025年7月18日~21日/Webアンケート方式/対象:全国25~39才の既婚男女・子あり・早産経験なしn=219)。「約7割」は、支援意向に肯定的な2回答の合算。

■当日の模様・展開コンテンツ

1.トークセッション:早産経験者が語る「当時の想いと今」、そして支えになった言葉

 ステージには早産を経験されたママ2名、日本NICU家族会機構(JOIN)代表の有光威志先生(小児科医)、ピジョン社員が登壇しました。「早産」をテーマに、予期せぬ出産を迎えた当時の戸惑いや不安、新生児集中治療室(以下、NICU)で過ごした日々、“母乳バンク”利用時の葛藤と決断、退院後の育児を振り返り、周囲などからのどのような言葉や行動が救いになったかを等身大の言葉で語っていただきました。

右から有光先生、ノリママさん、海野さん、ピジョン プロジェクトリーダー

【登壇者のコメント】

海野 若奈さん(早産経験者・母乳バンク利用経験者)

母乳バンクとNICUの看護師に支えられた日々、早産を経験した母親の声

 3年前、妊娠27週2日、出生体重778gでお子さんを出産した海野さんは、当時の経験を振り返りました。突然の早産で生まれた我が子を目にし、「この子と一緒に家に帰ることができるのだろうか」と大きな不安を抱いたといいます。また、周囲への出産報告も、相手に気を遣わせてしまうのではないかという思いからためらい、孤立感や葛藤を感じていたことを明かしました。

 NICUでの入院生活では、赤ちゃんを一人のかわいい存在として接し、日々の様子を丁寧に伝えてくれた看護師の存在が大きな支えになったといいます。さらに、母乳が思うように出ず、母乳バンクのドナーミルクを利用する際には、自分の母乳を与えられないことへの葛藤もありましたが、赤ちゃんの病気のリスクを減らすための大切な選択として受け入れ、支援への感謝を語りました。

 現在、お子さんは3才となり、活発に走り回るまでに成長しました。成長するにつれて周囲の子どもと比べてしまうこともあったものの、ご家族の言葉をきっかけに、我が子自身の成長に目を向ける大切さに気づいたといいます。最後に、他の子どもと比較するのではなく、一人ひとりの成長の歩みを認め、共に喜び合える社会になってほしいという思いを伝えました。

ピジョン 小柳 星華 (ピジョン株式会社 「ちいさな産声サポートプロジェクト」リーダー)

母乳バンクの認知は広がるも、内容理解に課題残る

 当社の調査では母乳バンクの認知率は7割(※2)を超えた一方、内容まで理解している方は約3割にとどまります。あらかじめ知っておくことが、もしもの際のご家族の不安を和らげ、スムーズな決断につながります。育児用品メーカーとして、寄付や情報発信など包括的な支援を続け、社会全体で赤ちゃんたちの命を守る仕組みづくりに貢献してまいります。

※2 2026年公表「母乳バンク意識調査」(ピジョン調査調査/調査期間:2026 年 6 月 1 日~6 月 2 日/インターネット調査/対象:プレママ・プレパパ(現在妊娠されている母親、現在妊娠されている配偶者がいる父親/20~49才)n=516 名 ママ・パパ(現在3才未満の赤ちゃんを持つ母親、父親/20~49才)n=516 名 合計 n=1,032 名 )

 続いて、SNSでご家族の歩みを発信されているノリママさんからは、当事者の視点から周囲の理解と発信の意義について語られました。

ノリママさん(インフルエンサー・早産経験者)

我が子らしい成長を見守る子育てを大切にしたい想いを伝える

 7年前、妊娠22週5日、出生体重572gでお子さんを出産したノリママさんは、当時の経験を振り返りました。妊娠中は体調や生活習慣に注意を払っていたものの、突然の早産に直面し、「なぜ自分がこんなことになってしまったのか」「お腹の中で1日でも長く育ててあげられなくてごめんね」と、自分を責める日々が続いたといいます。また、妊娠22週5日という早い時期での出産となり、医師から厳しい見通しを告げられる中、我が子の命と向き合いながら抱いた不安や葛藤についても語りました。

 現在、お子さんは7才となり、小学校に通っています。出産当時は「生きていてくれるだけで感謝」という思いだった一方、成長するにつれて周囲の子どもと比べてしまうこともあるなど、子育ての中で感じる率直な心境を明かしました。

 こうした経験を通じて、子ども一人ひとりの個性や成長のペースを大切にしながら、親自身も共に成長していきたいという思いを語りました。また、今後もSNSを通じて自身の経験を発信し、早産児や疾患など専門的なケアが必要な子どもとその家族への理解を広げていきたいという願いを伝えました。

有光 威志先生(慶應義塾大学医学部小児科専任講師/日本NICU家族会機構(JOIN)代表)

一人ひとりの成長を尊重し、早産児とご家族を社会全体で支える大切さを発信
 イベントでは、有光先生より、早産の実態や早産児とそのご家族を取り巻く環境、医療・社会的支援の取り組みについて紹介されました。日本では約20人に1人の赤ちゃんが「早産」で生まれています。有光先生は、早産には自然に起こるケースも多く、母親やご家族が自分を責める必要はないことを説明し、早産への正しい理解を呼びかけました。

 また、早産児の重篤な腸疾患である壊死性腸炎のリスク低減に寄与する「母乳バンク(ドナーミルク)」や、医療者とご家族が共に赤ちゃんのケアに取り組む「ファミリーセンタードケア」、ご家族の不安や孤立を和らげる「想い冊子」「リトルベビーハンドブック」など、早産児とご家族を支えるさまざまな取り組みについても紹介しました。

 早産でもそうでなくても、子どもの成長や発達のペースは一人ひとり異なることから、他の子どもと比較するのではなく、その子自身ができるようになったことや日々の小さな変化に目を向け、成長を共に喜ぶことの大切さについて語りました。そして早産児とご家族への支援は退院後も重要であり、周囲の人々が早産への理解を深め、ご家族を孤立させることなく、社会全体であたたかく見守り、支え合うことの重要性を伝えました。

2.“生まれたとき”と“今”をつなぐ写真展

 会場では、ちいさく生まれた赤ちゃんたちの誕生時の姿から現在の姿までを、ご家族からの愛にあふれるメッセージとともに写真で展示しました。

出生時の体重や週数といった数字だけでは伝わらない、一人ひとりのかけがえのない命の歩みとご家族の想いを紹介し、多くの来場者が足を止めて見入るなど、共感の輪が広がる空間となりました。

3.イベント来場者からのエールを手形でつないだ「手形ウォール」

 世界早産児デーのシンボルカラーである「パープル(紫)」のスタンプをメインに使い、ステージ上の巨大ボードに来場者が自らの手形を押していく参加型コンテンツ「手形ウォール」を実施しました。子どもから大人まで多くの来場者が参加し、まっさらだったボードに色とりどりの手形が押され、イベント名「ちいさな手と、手をつなぐ日。」が表現する“みんなで支え合い、つながる空間”が創出され、会場はあたたかな『応援のエール』で包まれました。

4.日常から参加できる支援アクションの紹介

 ピジョンの「ちいさな産声サポートプロジェクト」ブースでは、極低出生体重児の命をつなぐ「母乳バンク」の役割や、専門的なケアを必要とする赤ちゃんのための製品などを紹介しました。また、赤ちゃん本舗と協働で実施している対象商品の購入が母乳バンクへの寄付につながる取り組みなどを通じ、日常の買い物やSNS発信から気軽に始められる支援の輪を広げました。

【キャンペーン情報】

●ピジョン「世界早産児デー」応援アクション

 ピジョンInstagram「子育てのヒント」(@pigeon_celebrate.babies)の対象投稿にいいねをすると、1いいねにつき10円を、ちいさく早く生まれた赤ちゃんの支援を行っている日本NICU家族会機構(JOIN)に寄付いたします。

期間   :2026年10月14日(水)~2026年11月15日(日)17:00まで

内容   :1いいねにつき10円を日本NICU家族会(JOIN)へ寄付

アカウント:https://www.instagram.com/pigeon_celebrate.babies/

●「母乳バンク」寄付キャンペーン

 期間中に全国のアカチャンホンポ店舗、アカチャンホンポ公式オンラインショップ(https://shop.akachan.jp)そして、ピジョン公式オンラインショップでご購入いただいた対象商品1点につき10円を、ピジョンから日本母乳バンク協会へ寄付いたします。本キャンペーンによる寄付金は、赤ちゃんが安全にドナーミルクを提供するため、母乳の低温殺菌や検査、ドナーミルクの発送などの費用に充てられます。

期間   :2026年9月25日(金)~2026年12月31日(木)まで

内容   :対象商品1個につき10円を日本母乳バンク協会へ寄付

■11月15日「世界早産児デー」に向けて

 ピジョンは本イベントを一つのきっかけとして、11月15日の「世界早産児デー」に向け、早産児とそのご家族を取り巻く環境への理解を広める啓発活動を継続してまいります。

 今後も「ちいさな産声サポートプロジェクト」を通じて、医療従事者や家族会、パートナー企業とともに、誰もが安心して赤ちゃんを育てられる社会づくりに貢献してまいります。


【参考1】

「世界早産児デー(World Prematurity Day)」とは

11月15日の「世界早産児デー」は、早く生まれた赤ちゃんとご家族が

抱える課題や負担に対する意識を高めるために、2008年にヨーロッパNICU

家族会(EFCNI)および提携している家族会によって制定された記念日です。

シンボルマークである「9足の靴下の中に並ぶ1足の紫色のかわいい靴下」は、

世界で10人に1人の赤ちゃんが早産で生まれていることを表しています。

 ・日本NICU家族会機構(JOIN)公式HP:https://www.join.or.jp/world-prematurity-day

「ちいさな産声サポートプロジェクト」とは

早産児や低体重児、病気や治療を必要とする赤ちゃんなど、専門的なケアを必要とする赤ちゃん一人ひとりの健やかな成長を支え、ご家族が安心と幸福感を実感できるよう支援するグローバルプロジェクトです。

・ピジョン「ちいさな産声サポートプロジェクト」

公式HP:https://www.pigeon.co.jp/csr/tinycry/

専門的なケアを必要とする赤ちゃんのための商品開発

 ピジョンでは、専門的なケアを必要とする赤ちゃんのための商品開発を積極的に行っています。ここでは、一部をご紹介いたします。

①哺乳運動に未熟性のある赤ちゃんのための「乳首」

弱吸啜用乳首

 赤ちゃんの哺乳運動に特に未熟性があり、吸う力が弱いケースでも哺乳ができるよう開発され、1985年より国内のNICUを中心に提供しています。形状・素材を研究によりアップデートしながら、今では世界各国で使用されています。

②ちいさく早く生まれた赤ちゃんのための「おしゃぶり」

早期産児おしゃぶり Preemie Care

 ちいさく早く生まれた赤ちゃんは、お口まわりの筋力が弱くおしゃぶりを支えられないことがあります。そのような赤ちゃんが、吸い続けられるよう、『軽さ』と『形』にこだわって開発しました。

【参考2】

母乳バンクとは

 「母乳バンク」は、自分の赤ちゃんに必要な量以上に母乳が出るドナーの方から寄付された母乳(ドナーミルク)を、低温殺菌処理や検査を行い安全に保管・管理し、NICU(新生児集中治療室)に入院する早産児や極低出生体重児に提供する仕組みです。早産で生まれた赤ちゃんは消化器官が未発達なため、母乳に含まれる免疫物質や栄養は、感染症や腸疾患(壊死性腸炎など)のリスクを低減するうえで重要な役割を果たします。ママの体調や処置の関係で自らの母乳を与えられない際、安全なドナーミルクを提供することで小さな命を守り、ご家族の安心を支えています。

「母乳バンク意識調査」結果

<調査概要>

調査対象者:

プレママ・プレパパ(現在妊娠されている母親、現在妊娠されている配偶者がいる父親/20~49才)516名

ママ・パパ(現在3才未満の赤ちゃんを持つ母親、父親/20~49才)516名 合計 1,032名

実施期間:2026年6月1日~6月2日

調査主体:ピジョン株式会社

調査方法:インターネット調査

調査会社:株式会社マクロミル

1.プレママ・ママの認知度は約 70%、6年で大幅向上

 母乳バンクについて、「言葉も内容も知っている」「言葉を聞いたことがある」と回答した割合は 2020年は49.5%、2026年は73.4%になり、6年間で大幅に認知が向上しました。

2.プレママ・ママのドナーミルクへの抵抗感は減少傾向も、直近では微増。認知の広がりに伴い、正しい理解の促進が課題に。

 ドナーミルク利用への抵抗感は、2020年(60.7%)と比べ長期的には大幅に減少しているものの、直近1年では微増が見られました(2025年47.1%、2026年55.4%)。

 調査によると「感染症など病気がうつる不安」や「衛生面が心配」といった声が多く挙げられており、母乳バンクの認知向上に対し、実際の安全管理体制への理解が追いついていないことが一因と考えられます。日本の母乳バンクでは、寄付された母乳を厳しい衛生基準のもとで低温殺菌処理・細菌検査を行い、安全なドナーミルクとして提供しています。

 実際、2026年の調査において母乳バンクの認知状況別にみた抵抗感に対して、「内容も知っている(深い理解)」層では、抵抗感が36.8%まで大幅に低下することが判明しました。単に名称を知るだけでなく、こうした「安全性の仕組みを正しく知る(理解する)」ための継続的な啓発活動の重要性が、改めて示される結果となりました。

3.パパの母乳バンク認知度向上の必要性

 パパの認知度をみると約 50%であり、ママの認知度と比較しても約30%ほど認知度が低いです。実際にドナーミルクを利用する際には、家族で話し合って決断をする必要があり、またママの体調等によってはパパのみがドナーミルクの利用を決断した事例もあります。パパも母乳バンクを知っておくことが重要と言えます。

■ピジョンの母乳バンク支援活動について

 ピジョンは、「この世界をもっと赤ちゃんにやさしい場所にします」という存在意義のもと、専門的なケアを必要とする赤ちゃんとご家族を支援する「ちいさな産声サポートプロジェクト」を実施しています。その一環で、一般社団法人日本母乳バンク協会のゴールドパートナー(特別支援企業)として、母乳バンクの認知啓発および運営支援を包括的に行っています。 育児用品メーカーの知見を生かし、ドナーの方が使用するさく乳器等の無償提供や拠点運営の支援を行うほか、商品パッケージでの情報掲載や寄付キャンペーンなどを通じ、母乳バンクの社会的な認知向上と、ちいさな命を守る環境づくりに貢献しています。

ピジョン株式会社

ピジョン株式会社

ピジョンは、育児用品をはじめ、マタニティ用品・介護用品・保育サービスなどを手掛けるブランドです。
60年以上に亘る研究に基づき、製品やサービスを提供することによって、この世界をもっと赤ちゃんにやさしい場所にしたいと考えています。
ピジョンは、赤ちゃんが生まれながらに持つ素晴らしい力を育み、すべての赤ちゃんがありのままに輝ける世界の創造を目指していきます。

赤ちゃんにやさしい未来に向けた世界中に広がる私たちの取り組みを下記でご紹介しています。
https://www.pigeon.co.jp/vision-of-a-baby-friendly-future/

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