MEDEL GALLERY SHUのプレスリリース
海野由佳は、生まれてくる際に選択出来なかった身体を持ちながら、私たちが自らの存在を選択できることへの希望を込めて、可変的で流動性のある存在としての人の身体を描いています。私たちは外界と繋がることでその可能性や価値が変化していくという発想が元になっています。多純化すると、コントルールできない出来事とどう折り合いをつけていくのかということを人の身体を通して訴求しているのかもしれません。
本展は、その一つの解として「自らの価値観を撫で回す」「何度も同じ日の日記を書き続ける」という独自の表現で自身の制作のプロセス、そして生きる道標を示しています。また、ヌードであることを意識させない画力の強さとカオス渦巻くような筆使いが、何故か上品な作品に仕上げています。
絵を描いていく行為の中で、自分の思想や記憶、考えていること、感覚と向き合って対話していく。
それは自分の価値観を作ってきた出来事の蓄積を撫で直すような作業でもあり、何度も同じ日の日記を書き続けているようでもある。
私が人の存在や範囲について、それがどういうものか手探りしながら作品として描いていく行為は、個人的な日記を何度も書き続けながら、それが自分や誰かにとって美しさと希望を見出せる内容になるまで捉え直していくことに似ている。海野由佳
海野由佳
個展「同じ日の日記」
2024年6月21日〜7月3日
13時〜19時|最終日は17時
MEDEL GALLERY SHU
海野由佳|Yuka Umino
人はその身体の性別や形状、境遇、場所、タイミングにおいても一切の選択権を与えられず誕生します。その上、自らの身体から抜け出すことは出来ず、与えられた身体を与えられた環境の中でコントロールしていかなければなりません。それは身体を持って誕生する上で当然のことですが、私はこれを普遍的な理不尽さだとも捉えています。しかし、選択権の与えられなかった身体を持ちながらも、私たちの人格は変化することが可能です。
選択出来なかった身体を持ちながら、私たちが自らの存在を選択できることへの希望を込めて、可変的で流動性のある存在としての人の範囲を描いています。
1989
愛知県出身、京都府 在住
2018
神戸アートマルシェ2018 / 創治朗・神戸メリケンパークオリエンタルホテル ( 神戸 )
Young Creators Award 2018 MIギャラリー賞、ホルベイン賞 受賞 / MI gallery ( 大阪 )
2019
個展 Birthday / 創治朗( 兵庫 )
ART OSAKA 2019 / 創治朗・HOTEL GRANVIA OSAKA ( 大阪 )
関西ワンピース倶楽部 はじめてかもしれない vol.9 / TEZUKAYAMA GALLERY ( 大阪 )
2020
ARTIST’S FAIR KYOTO 2020 / 京都文化博物館 別館 ( 京都 )
2021
UNKNOWN ASIA 2021 / GRAND FRONT OSAKA( 大阪 )
2022
個展 How To Reborn / MEDEL GALLERY SHU( 東京 )
GINZA ART FESTA / MEDEL GALLERY SHU・松屋銀座( 東京 )
D-art,ART / MEDEL GALLERY SHU・大丸神戸店/京都店( 神戸/京都 )
2023
Art Central Hong Kong / MEDEL GALLERY SHU( 香港 )
個展 わたしの範囲と、それが変わること / MEDEL GALLERY SHU( 東京 )
D-art,ART / MEDEL GALLERY SHU・松坂屋静岡店/名古屋店( 静岡/名古屋 )
ART TAIPEI 2023 / MEDEL GALLERY SHU( 台北 )
GINZA ART FESTA / MEDEL GALLERY SHU・松屋銀座( 東京 )
2024
EXISTENCE 相川恵子&海野由佳 二人展 / YIDI ART GALLERY × MEDEL GALLERY SHU( 香港 )
ART ART TOKYO / MEDEL GALLERY SHU・大丸東京店( 東京 )
SENTIMENT / MEDEL GALLERY SHU( 東京 )
GINZA ART FESTA / MEDEL GALLERY SHU・松屋銀座( 東京 )