ワールド・モード・ホールディングスがファッション業界のサステナビリティ課題を学生たちとディスカッション

環境に良いことへシフトは可能?ファッションの仕事に必要な経験とは?

ワールド・モード・ホールディングス株式会社のプレスリリース

ワールド・モード・ホールディングス株式会社(以下WMH / 本社: 東京都渋谷区、代表取締役: 加福真介)は、2024年2月12日(月・祝)に開催された日本最大規模の学生SDGsアワード「第2回 BEST SDGs AWARD for University」にて、メインスポンサーとして“学生シンポジウム”を実施。ゲストスピーカーにロンハーマンのサステナビリティ活動をリードする根岸由香里氏(リトルリーグカンパニー カンパニーオフィサー兼ロンハーマン事業部 事業部長兼ウィメンズ・ディレクター)を迎え、ファッション業界のサステナビリティ課題について学生たちと討論しました。

  • 第2回 BEST SDGs AWARD for University

「BEST SDGs AWARD for University」 (主催:THAT‘S FASHION WEEKEND実行委員会 / 運営事務局:株式会社Banksy)は、学生のSDGs活動にスポットを当てることで、学生と社会との接点を創出するプロジェクト。2月12日(月・祝)に開催された第2回の授賞式には、全国からの55の応募団体のうち第一次審査(団体紹介「1分動画」)を通過した10団体が参加しました。特別審査員の成田悠輔氏(経済学者・データ科学者、オンライン参加)、三浦崇宏氏(The Breakthrough Company GO代表)をはじめ環境省、企業・メディア(レバレジーズ株式会社、GMOインターネットグループ株式会社、株式会社マイナビ)が審査員として並ぶ中、10団体が各々の活動についてプレゼンテーション。続いてワールド・モード・ホールディングスの“学生シンポジウム”、特別審査員の成田氏、三浦氏と学生のトークセッションの後、各賞の発表および授賞式が行われました。

特別審査員賞・最優秀賞を受賞した KIT金沢工業大学 GYIs特別審査員賞・最優秀賞を受賞した KIT金沢工業大学 GYIs

受賞団体

Leverages賞:慶応義塾大学 Keio Fashion Creator

GMO INTERNET GROUP賞:京都大学 エコ~るど京大

マイナビ賞:大阪大学 GECS

会長賞:青山学院大学 SANDS

特別審査員賞:KIT 金沢工業大学 GYIs

最優秀賞:KIT 金沢工業大学 GYIs

参加団体 ※大学名五十音順

青山学院大学(SANDS)、大阪大学(GECS)、KIT 金沢工業大学(GYIs)、関西学院大学(Re.colab KOBE)、神田外語大学(55! MAKUHARI)、京都大学(エコ~るど京大)、慶応義塾大学(Keio Fashion Creator)、早稲田大学(I wanna…)、上智大学(NAMIMATI)、東京大学(UNiTe)

  • ファッションと地球の未来について考える、学生シンポジウム

ファッション産業は原材料調達から消費者の手に渡るまで多くの人や企業が連動する長いサプライチェーンが特徴。そして、環境負荷、労働環境、人権や動物の権利など、その過程における多くの課題に直面しています。ファッション業界で多様なサービスを提供し、業界の発展と継続を支える活動を行っているWMHは、業界に携わる方々と地球の未来を担う学生の皆様とともにファッションと地球の未来について考えるべく、“学生シンポジウム”を開催。WMH 営業統括部の石濱悠介の進行のもと、ゲストスピーカーの根岸由香里氏(リトルリーグカンパニー カンパニーオフィサー兼ロンハーマン事業部 事業部長兼ウィメンズ・ディレクター)と、Rethink Fashion Waseda (ReF) 所属の神戸さん、上智大学の安森さんとともにファッション業界のサステナビリティ課題についてディスカッションしました。

【ファッションのサステナビリティ、ロンハーマンの取り組み】

ファッション業界のサステナビリティに取り組む企業としてゲストにお迎えしたロンハーマンは、2021年に事業戦略におけるサステナビリティのビジョンを発表し、“LOVE FOR TOMORROW”(明日に向けて愛を持って行動する)をスローガンに、「環境」「コミュニティ」「顧客」「チームメンバー」の4つにフォーカスした取り組みを推進。この活動をリードする根岸氏は、「5年前にファッション産業の環境負荷を知り、誇りを持って携わる業界が未来を壊していることにショックを受けて、学び変えてゆきたいと思った」と、サステナビリティへの取り組みをスタートした経験を語りました。そして環境配慮型素材の採用、ソーラーシェアリング事業、ファッションを通じて生産農家と消費者をつなぐトレーサビリティシステムfarmers360°linkの導入など、サステナビリティの課題とロンハーマンの取り組みを紹介しました。

ロンハーマンの根岸由香里氏ロンハーマンの根岸由香里氏

【パネルトーク】

■テーマ1「ロンハーマンの取り組みから考えるサステナビリティ活動」

Rethink Fashion Waseda (ReF) 所属 神戸さん:環境に良いことへシフトしていくことは実現が可能なのか?

根岸氏:サステナビリティについて学ぶにつれ、確実に色々なことを変えてゆけると実感した。セールの廃止など変わったこともある。これまで利益追求型で大量生産、値引き、大量販売という流れが世の中にあり、セールの前倒しが加速しモノの価値を変えてしまった。自分たちの適量を見定め、自分たちの時間軸でモノの価値を決めるために、通常店舗で販売の後、アウトレット店舗で違うお客様へ販売するように変えた。デザイナーのクリエーションを通してリメイクや染め直しを施し新たな商品に生まれ変わらせることにも取り組んでいる。

上智大学 安森さん:レザーやファーの製品があるが、動物の権利や福祉の観点からの取り組みは?

根岸氏:ファッション用に繁殖させられる動物由来のファーは4年前に買い付けも素材使用も廃止した。レザーはビーガン・リアルそれぞれの良さがあるため難しいが、トレーサブルな素材の仕入れに努めている。カフェではビーガンバーガーを提供、自然環境で放牧された動物の肉を使うなど可能な取り組みをしている。

勉強すればするほど完璧な取り組みは難しいと実感する。各々が結論を持って取り組むことが大事。

■テーマ2「ファッションとの向き合い方(仕事として、消費者として)」

神戸さん:ドキュメンタリー映画「The True Cost」でファッション業界の現実を知りショックを受けたが、ファッションが好きで企画職に興味がある。最初は販売職に付くと聞いているが、その経験は必要なのか?

根岸氏:どの業界においても、お客様や世の中に伝わる最終の現場を知っておくこと、現場体験があることはとても大切。“温度”を感じられることはとても大事。ファッションなら店頭であり販売員。自分の場合も多くの学びや気付きがあった。

安森さん:トレンドや流行は終わりが見えるのに、なぜそれを追求するのか?

根岸氏:ファッションに限らず世の中全体がそうなのだと思う。自分たち生活者が何をどう選択するかが大事。

左より:根岸氏、神戸さん、安森さん左より:根岸氏、神戸さん、安森さん

ゲストスピーカー:

根岸由香里 

リトルリーグカンパニー カンパニーオフィサー 兼ロンハーマン事業部 事業部長兼ウィメンズ・ディレクター

“自分たちひとりひとりがどう考えるか、どう行動するかで、この先の未来は変わります。学生の皆さんのプレゼンテーションを聞いていて、この先様々な業界に行かれるのでしょうが、何かで繋がれて一緒に仕事ができたら面白いなと思いました。”

2008年サザビーリーグ入社。ロンハーマンの日本上陸・立ち上げ時からバイイングを担当。ウィメンズ・クリエイティブ・ディレクター兼バイヤーを経て2016年4月事業部長に就任。現在もウィメンズのディレクションを行いながら、ロンハーマン、RHC ロンハーマン全25店舗を指揮する。

ファッション・ビューティー業界を専門に人材やデジタルマーケティング、店舗代行など様々なソリューションを提供するグループ。iDA、BRUSH、AIAD、AIAD LAB、フォーアンビション、VISUAL MERCHANDISING STUDIO、双葉通信社 の7 社の国内事業会社および シンガポール、オーストラリア、台湾、ベトナム、マレーシアの5カ国に海外拠点を持ち、専門性の高い各社のシナジーによって、お客様の課題に応じた実効性の高いソリューションを提供している。

※WMHのサステナビリティ活動について  https://worldmode.com/jp/sustainability/

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