希少な吊り編み機による高品質な生地を使ったブランドをスタート

yockdesignのプレスリリース

 本の表紙をデザインする装丁家として活動する井上祥邦は今年、幼い頃から好む「歴史」をポップなグラフィックで表現する洋服ブランド「Yoshikuni」を立ち上げました。

 武将という難しいモチーフを現代の洋服にマッチさせるため、「タイポグラフィ」という技法を用いました。モデルとなったのは真田幸村(信繁)。真田の生涯を記した文章を英訳し、文字の体裁を整えて配列。全体像として、甲冑をかぶった真田が浮き上がるデザインです。
 

 新型コロナウイルス禍で暗くなりがちな今、この商品を身にまとい、明るい気持ちになっていただきたいと考えています。 私たちがイメージするのは例えば、この困難な状況の中、最前線で働かれている医療従事者の皆様です。医療用の衣服の下に、カラフルでおしゃれなTシャツを着て、気分を上げていただきたい。武将というテーマは、新型コロナウイルスと戦う皆様を後押ししたい、という気持ちも込めています。 
 

 もう一つのアピールポイントは、生地です。国内でわずかしか稼働していない「吊り編み機」を用いる和歌山の老舗工場が編んだ生地は、希有な重厚感と独特の風合いをたたえ、洗濯を重ねても劣化しません。

 工場の梁からつるされた吊り編み機が、ゆるやかに回転し、千本以上の針で糸を編みます。1時間にできるは長さ1㍍ほど。ゆっくりと編まれた生地が筒状にたまっていきます。

 吊り編み機は1900年ごろにスイスなどから輸入されたといい、かつては多くの工場で使用されました。しかし、現在は大量生産に向いた高速編み機が主流になっており、今も吊り編み機を使うのは、私たちの生地を編み立てている工場を含め、ごく一部に限られています。
 

 高速編み機は糸を急いで引っ張るのに対し、吊り編み機は過度な力を掛けません。ゆっくりと編まれた生地は肉厚で柔らかなふくらみを持ち、洗う度にビンテージとしての魅力を増していきます。

 吊り編み機の稼働を支えているのは熟練の職人たちです。稼働させる都度に、無数に配置された針など機械の細部に油を差し、ほこりが混入しないように細心の注意を払いながらメンテナンスしています。
 

 アパレル業界では全くの新参者ですが、和歌山のニット組合に製作工場を紹介していただけないか尋ねたところ、今回の老舗工場を紹介いただき、同社が快く引き受けてくれました。手間暇を惜しまずつくられた生地に、斬新なグラフィックを合わせた服を、手に取っていただけたら幸いです。年内には、同じく吊り編み機で編んだスウェットもリリースいたします。
 

(左)Yoshikuni Tシャツ タイプ Bブルー長袖(白)20,000円
(右)Yoshikuni Tシャツ タイプ Bカラフル長袖(黒)20,000円は、
オンラインショップ(https://yoshikuni.tokyo/)にて販売中です。
インスタグラム(@yoshikuni_tokyo)でもブランドストーリーを公開しています。

 

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