リシュモンジャパン合同会社のプレスリリース

ファラオが君臨した古代エジプトは、2千年以上にわたり、人々の興味をかき立て、心を惹きつけています。古代ローマにおけるエジプト神信仰への関心から、1822年のシャンポリオンによるヒエログリフの解読、1836年のルクソール神殿からコンコルド広場へのオベリスク移設、そして20世紀の装飾芸術に見られるエジプト趣味の流行に至るまで、その例は枚挙にいとまがありません。
創造性溢れる好奇心の伝統を受け継ぐヴァン クリーフ&アーペルは、何世紀にもわたり古代エジプトがもたらしてきた影響に敬意を表し、多様な魅惑に富んだ作品の数々を生み出してきました。
このような現代性を纏った古代へのオマージュは、今日、「エジプトの魅惑」コレクションにも継承されています。約180点に及ぶ抽象的および写実的作品から成るこのコレクションは、古代文明の面影を彷彿とさせつつ、現代的な解釈が織り交ぜられています。これらの作品では、あらゆる芸術的な解釈や装飾的な表現においてエジプト文化への関心を呼び起こし、その多彩な魅力を余すところなく伝えています。
こうして、ヴァン クリーフ&アーペルは、象徴的なモチーフや日常の情景を通じて、エジプトの時を超えた世界観を現代に甦らせる物語を紡ぎ出しているのです。

コントラスト豊かな宝石のパレット
1906年の創業以来、カラーストーンは、ヴァン クリーフ&アーペルが誇る専門知識の核心を占めてきました。歴代の宝石鑑定家たちが卓越した審美眼を継承することで、メゾンならではの洗練されたセンスと高い基準を守り続けています。ストーン部門の専門スタッフによる選定は、1世紀以上にわたって培われてきた知識に基づいて行われています。彼らはこの「エジプトの魅惑」ハイジュエリー コレクションのために、心血を注いで魅惑に満ちた素材のパレットを厳選しました。
コレクションの作品全体を通じて、ルビーからサファイア、ダイヤモンド、エメラルド、ルベライト、トルマリンまで多彩な貴石やファインストーンが、ラピスラズリ、ターコイズ、ロッククリスタルと出会い、彩り豊かなデザインを生み出しています。こうした色彩の調和は、デザイナーたちの多様性に
満ちたインスピレーションの源を物語っています。彼らは、レオン=ジャン=ジョゼフ・デュボワやエミール・プリス・ダヴェンヌといった芸術家の作品に加え、映画の世界からも着想を得ています。
彼らの仕事ぶりに呼応するように、宝石鑑定家たちは、コントラストに富んだ宝石のアンサンブルや、素材の美しさを余すところなく引き出す稀少な取り合わせを丹念に構成しました。こうした貴重な組み合わせは、際立った個性を備えるセンターストーンによってさらに引き立てられます。時に型破りともいえるこれらのセンターストーンは、驚きと感動を呼び起こす宝石に対するヴァン クリーフ&アーペルの感性を物語っています。ジャルダンと呼ばれる繊細なインクルージョンを宿すシュガーローフカットエメラルドから、オーナメンタルストーンの一片に至るまで、多様性に富んだストーンが、メゾンの創造的な自由を表現するための豊かな場をもたらしているのです。
サヴォアフェールの卓越性
ヴァン クリーフ&アーペルの宝石鑑定家による忍耐強い作業は、メゾンの熟練の職人たちの専門知識によって、さらに補われます。職人たちは、最初の段階から仕上げの研磨に至るまで、宝石の美しさを最大限に引き立てるためにその技を尽くしています。工程を通じて、一部の石は台座に合わせて緻密にリカットされます。その台座は、宝石の美しさを高めるだけでなく、快適な着用感を保てるよう入念にデザインされています。それぞれの作品は、ゴールドのゴドロン装飾、ビーズのモチーフ、エングレービング、テクスチャー加工などが随所に施され、精緻なディテールに満ちた一枚の絵画のように構想されています。金属は立体的に加工され、あらゆる角度から彫刻的に造形されたクリップが生み出されます。ここでは、ジュエリーと金細工の境界が溶け、その表現が混ざり合っているのです。
ゴールドの色調は、彫刻、エングレービング、ハンマー加工といった伝統的な技術を使用することで、宝石の色合いと美しく響き合います。そこには、メゾンが古くから伝えられるサヴォアフェールに抱く深い愛着が表れています。コレクションの作品はいずれも、魅惑に満ちたエジプトに贈る最後のオマージュとして、ヴァン クリーフ&アーペルのモノグラムを再現したヒエログリフのカルトゥーシュが刻印されています。



作品
フルール ドゥ ロータス ミステリユーズ クリップ

フルール ドゥ ロータス ミステリユーズ クリップは、 エジプトの図像学において象徴的な花であるハスを讃える作品です。1910年代からメゾンの作品に描かれてきたこのモチーフは、1922年のツタンカーメン王墓の発見を機に、さらに存在感を高めるようになりました。
この時期のジュエリーや貴重なアクセサリーから、ヴァン クリーフ&アーペルが古代文明、とりわけファラオの文明に強い関心を寄せていたことがうかがえます。このクリップには、側面から見た3輪のハスの花が、2種類の宝石とモチーフを組み合わせて表現されています。
ラウンドカットとバゲットカットのダイヤモンドが、バゲットカットのルビーとトラディショナル ミステリーセットのモチーフと合わさり、ベルベットのようになめらかな質感を生み出しています。ミステリーセットは、1933年にヴァン クリーフ&アーペルが特許を取得した技法で、貴石を留めるゴールドを表面から隠すことで石の美しさを際立たせます。一方で、このクリップには貴金属のほうが主役となっている部分もあります。花冠や茎の付け根はミラーポリッシュ仕上げの貴金属で象られており、メゾンならではの豊かな質感へのこだわりを物語っています。曲線と直線が織りなすデザインの幾何学的モチーフは、20世紀初頭に活躍したフランス人画家でインテリアデザイナーのエミール=アラン・セギーによるアール・デコ調のタペストリーを彷彿させます。さらに、多様なカットの宝石と絡み合う茎の配置が生き生きとした躍動感を醸し、ヴァン クリーフ&アーペルが愛してやまないテーマのひとつである自然の生命力を表現しています。



ボーテ レジェンデール ネックレス

古代エジプトの王族が身に着けていた豪華な胸飾りは、映画や演劇の舞台でも再現されてきました。メゾンは、ボーテ レジェンデール ネックレスにおいて、この装飾品に独自のグラフィカルな解釈を加えています。作品の中心には、太陽の輝きを宿す石が据えられ、ひと際の存在感を放っています。ファンシービビッドイエローダイヤモンドの鮮やかさは、10.02カラットのクッションカットによって、さらに際立ちます。ブリリアントカットのファセットが光を強く反射し、魅惑的な煌めきを生み出しています。この石は6つの爪のベゼルで固定されており、ダイヤモンドがちりばめられた胸飾りを一層引き立てています。
この作品は、複雑かつ精密な職人技を要する二重の連結システムにより、全体的に柔軟性に富んだ構造を実現しています。ネックレス上で、ガーランドを思わせるポリッシュ仕上げのイエローゴールドのラインが交差し、さらに次第に大きさを増すラウンドカットダイヤモンドが、作品の魅力を高めながらデザインの対称性をさらに際立たせます。ヴァン クリーフ&アーペルが思い描くエジプトへのオマージュとして、クラスプは、ホワイトゴールド、イエローゴールド、サファイアで象られたハスの花の下に巧みに隠されています。
ミューズ エテルネル クリップ

ゴールドと貴石を纏い、当時の華麗な装いを想起させるミューズ エテルネル クリップは、古代エジプトの重要人物に敬意を表した作品です。作品の顔部分は、1940年代初頭よりメゾンが制作してきた女性モチーフの伝統を反映し、ローズカット ダイヤモンドで表現されています。
ミューズ エテルネル クリップが描いているのは、威厳に満ち、どこか荘厳さを湛えたクレオパトラの姿です。彼女は自らの地位を暗示する2つの象徴物を見る者に示すように、右手のひらには生命を象徴するアンク十字を下げ、左手に王笏を握っています。そのシルエットは光を纏って輝き、頭飾りから靴に至るまで、貴金属とダイヤモンドで飾られています。イエローゴールドのリボンが衣装の上を流れ落ち、眩いばかりのコントラストを生み出しています。

ペイザージュ メルヴェイユー ブレスレット

デザインスタジオは、本コレクションのために、エジプト文明にまつわるイメージを深く掘り下げ、特に驚嘆すべきフレスコ画を具現化したブレスレットを考案しました。
そこには、SFの世界から飛び出してきたようなピラミッドの風景が描き出されています。柔軟性に富んだこの作品は、1920年代にメゾンが制作したエジプト風のカフブレスレットから直接的な着想を得ています。連結構造により手首のカーブにしなやかに沿い、快適な装着感を叶えます。表面には彫刻的なゴールドのモチーフがあしらわれ、エングレービング、ハンマー加工、ポリッシュ仕上げ、ゴドロン装飾などの多様なテクスチャーが巧みに対比されています。これらの金属パーツは、ファセットが施された宝石に囲まれ、まるで精緻なマイクロ・モザイクのような趣です。
金属の土台を完全に覆い隠すようにセットされたカラーサファイアやブラックスピネルなどの宝石は、貴重なパノラマを創り出すために、その色合いにこだわって選び抜かれ、リカットされています。ブレスレットの裏面には、ゴールドのオープンワークが施され、光が通り抜けることで、宝石を一層煌めかせます。
オルヌマンドゥ サフィール 形を変えるロングネックレス

メゾンのデザイナーたちは、古代の墓から出土した胸飾りの例や、1920年代のジュエリーに典型的なロングネックレスから着想を得て、イエローゴールドを基調にホワイトゴールドのディテールを散りばめた、グラフィカルな作品を構想しました。その丸みを帯びたモチーフと色使いは、メンフィス・グループの作品を想起させます。1980年代にイタリアで活動したこのデザイン集団の創作は、メゾンのデザインスタジオに特筆すべき影響をもたらしてきました。
中央のペンダントには、6.59カラットのスリランカ産オーバルカットサファイアが燦然と輝いています。深く澄んだブルーの深みを余すことなく引き出すよう、そのファセットに調整と研磨が施されています。この石はダイヤモンドを敷き詰めた台座にセットされ、その結晶の澄み切った美しさを明るく輝かせています。
随所にちりばめたラピスラズリのパーツは、宝石細工職人たちの卓越した技の賜物です。古代エジプトで珍重されたこの宝石が湛える濃密なブルーと均一な質感は、スクエアカットやバゲットカットが施されたルビーやダイヤモンドによって一層引き立てられています。
このモチーフは、1940年代後半よりメゾンで採用されている「コルド」チェーンに取り付けられており、さまざまな形に変容します。ロングネックレスとして2通り、ショートネックレスとして2通りで装えるだけでなく、2つのブレスレットとして楽しめるほか、取り外し可能なメダリオンはクリップとしてもお使いいただけます。


