~衣料品循環の幅を広げ、オンワードの服をみらいにつなぐ~
株式会社オンワード樫山のプレスリリース
株式会社オンワード樫山(本社:東京都中央区 代表取締役社長:保元 道宣)は、河田フェザー株式会社(本社:三重県明和町 代表取締役社長:河田 敏勝、以下「河田フェザー」)、株式会社サンマリノ(本社:東京都千代田区 代表取締役社長:貞永 明彦、以下「サンマリノ」)と衣料品循環の幅を広げるため、リサイクルダウンプロジェクトをスタートし、リサイクルダウンを使用したアイテムをレディスブランド『自由区』『23区』において販売を開始しました。
■「リサイクルダウン」の取り組みをスタートした背景
当社グループは、「ヒトと地球(ホシ)に潤いと彩りを」 というミッションステートメントに基づき、サステナブル経営を推進する「Green Onward(グリーン・オンワード)」 に取り組んでいます。その一環として、不要になったオンワードの衣料品を引き取り、リユース、リサイクルすることで衣料品循環システムの構築を図る「オンワード・グリーン・キャンペーン」を2009年から展開しています。
一方、地球温暖化によるさまざまな気候変動の影響を受け、良質な羽毛原料の調達が難しくなってきている中、河田フェザーは、「このままでは100年先、子供や孫たちの時代には良質な羽毛は無くなってしまうかもしれない」との危機感から、「羽毛リサイクル」の仕組みを構築しました。
当社と河田フェザーは、新たな循環リサイクルについて数年前から継続的に協議してきましたが、この度、当社のポリシーである“廃棄をせずに循環させる”システムを実現することができプロジェクトをスタートしました。「オンワード・グリーン・キャンペーン」で回収したダウン衣料を河田フェザーでリサイクルダウンとしてよみがえらせ、ダウンを取り除いた解体後の衣料品を再度当社が回収し、固形燃料などに活用します。リサイクルダウンを使用したアイテムの商品企画と販売をオンワード樫山、生産をサンマリノが行います。今秋冬シーズンは、レディスブランド『自由区』『23区』のジャケット、コートの一部アイテムに採用しました。
■河田フェザーのダウンの特長
羽毛精製に最適な環境
工場は、羽毛の洗浄に適した水と気候が整った場所にあります。世界有数の雨量を誇る大台ケ原山地の天然水を羽毛の洗浄に使用。浸透力が高いため羽毛の隅々まで浸透し、アカや脂肪分をきれいに取り除きます。ミネラルなどをほとんど含まない超軟水で石鹸の使用量は少なくて済み、硬度が低いので羽毛を傷めずに洗うことができます。還元力(さびなどを取る力)が強い水で、活性水素と酸素が反応(還元作用)し、羽毛の酸化による細かなヒビ部分を修復する力があります。また、山々へ雨を降らせたあとの乾いた風が一年を通して吹きおろします。羽毛の細部まで開き、除塵・洗浄するためには、この乾燥して湿度の低い気候が理想になっています。
英知を極めた技術
工場の精製機械は、創業から積み重ねた経験と知識に基づき、独自に理論化・技術化されています。この技術こそがホコリやアカを徹底的に取り除く要となり、ずば抜けて清潔な羽毛を作り出しています。
適正な品質のために
羽毛は入荷から出荷まで、各工程で品質の管理を徹底しています。精製工場内では内部資格取得者によって、羽毛の品質を確認。精製後の羽毛は、国際羽毛協会(IDFB)の認定試験機関で、規格よりも厳しい試験を行い、羽毛の品質を極めています。
羽毛原料への責任
海外から高品質の羽毛原料を入荷するためには、長年の経験と知識が必要です。水鳥の飼育状況を見極め、適正な羽毛を入荷し、最終的な羽毛品質を管理するためにトレーサビリティ(流通経路)の確保にも真摯に取り組んでいます。
■リサイクルダウン使用アイテム(一例)
ブランド:自由区
商品名:ライトダウンコーチ ジャケット
価格:¥36,960(税込)
カラー:ブラック・ベージュ
ブランド:自由区
商品名:ライトダウンリバーシブルノーカラー ジャケット
価格:¥28,930(税込)
カラー:グレージュ、スレート、ブラック
ブランド:自由区
商品名:ブライトダウン コート
価格:¥46,970(税込)
カラー:グレージュ・ブラック・ネイビー
ブランド:自由区
商品名:マイクロタッサーダウンスタンドカラー コート
価格:¥49,940(税込)
カラー:キャメル・ブラック
■衣料品循環システムの構築を目指す「オンワード・グリーン・キャンペーン」について
オンワードグループのサステナブル経営推進の一環として、ご愛用いただいた自社の衣料品を利用者から引き取り、可能な限りリユース・リサイクルすることを通じて、衣料品循環システムの構築を目指す取り組みです。2025年8月までで、累計約180万名のお客さまから約934万点の衣料品を引き取りました。
引き取った衣料品は、リサイクルしてRPF(固形燃料)に再生し代替エネルギーとして利用するほか、繊維製品の原料となるリサイクル糸を作り毛布や軍手を生産。毛布は日本赤十字社の協力のもと、国内外の被災地や開発途上国への支援に活用しています。軍手は、災害支援、森林保全、啓蒙活動など様々な場面で配布しています。2023年からは、『Upcycle Action(アップサイクル・アクション)』 をスタートしました。
『アップサイクル・アクション』に関するプレスリリース(2025年4月4日付):https://www.onward-hd.co.jp/release/2025/20250404_3.html
「オンワード・グリーン・キャンペーン」 公式サイトURL:https://www.onward.co.jp/green_campaign/
■株式会社オンワードホールディングス 概要
1927年(昭和2年)に「樫山商店」として創業しました。現在は、「ファッション」「ウェルネス」「コーポレートデザイン」の3つの領域における事業を推進するとともに、海外においては、「ヨーロッパ」「アメリカ」「アジア」の3地域でビジネスを展開しています。
ミッションステートメントである「ヒトと地球(ホシ)に潤いと彩りを」のもと、“社員の多様な個性をいかしたお客さま中心の経営”により、地球と共生する“潤いと彩り”のある生活づくりに貢献する「生活文化創造企業」として前に進み続けます。
設立:1947年(昭和22年)9月4日
代表者:代表取締役社長 保元 道宣
本社:〒103-8239東京都中央区日本橋3丁目10番5号オンワードパークビルディング
URL:https://www.onward-hd.co.jp/
■河田フェザー株式会社 概要
1891年(明治24年)の東京での創業以来、国内唯一の羽毛素材メーカーとして、羽毛一筋に歩んできました。1970年代には国内の第一次ダウンジャケットブームを創出し、その後も羽毛市場を牽引し続けてきた歴史があります。当社は、羽毛の品質を極めることこそが一番大切な使命だと考え、羽毛のアカやホコリを極限まで取り除くために適した環境を日本中から探し、三重県明和町に辿り着きました。長年の経験と知識に基づいて選び抜いた場所には、奇跡的な「水」と「気候」があり、当社が追い求める理想の羽毛精製を可能にしています。
各工程での検査や試験による徹底的な品質管理。適切で確かな流通経路(トレーサビリティ)。羽毛製品を使っていただく方のことを第一に考え、これからも安心・安全で清潔な羽毛を精製し、羽毛と共に歴史を重ねていきたいと考えています。
設立:1963年(昭和38年)7月
代表者:代表取締役 河田 敏勝
本社:〒515-0303三重県多気郡明和町山大淀3255番地
URL:https://kwd.jp/
■株式会社サンマリノ 概要
1975年(昭和50年)に繊維業の会社として設立され、当時メイドインジャパンが全盛期の中、いち早く海外生産に着目し、原料から製品、物流から卸まで、繊維の専門商社として貿易業を開始しました。現在は、レディス・メンズ・キッズ・スポーツ・ファッショングッズのアイテムを取り扱い、ファッション業界だけでなくライフスタイル全般に関わる業界にも進出しています。販売網も国内のアパレルブランドにとどまらず、海外のブランドにも商流を拡大し様々なビジネスを展開するアパレル系繊維専門商社です。
設立:1975年(昭和50年)1月24日
代表者:代表取締役社長 貞永 明彦
本社:〒100-0011東京都千代田区内幸町1-3-1 幸ビルディング5階