ゼニスデファイゼロ G サファイア– 重力の法則に挑むブルーとトランスペアレントのサファイア製限定モデル

8時間前

LVMH ウォッチ・ジュエリージャパン株式会社ゼニスディヴィジョンのプレスリリース

重力への挑戦。それはゼニスにとって比喩ではなく、他の時計メーカーが成し得たことのない、特許技術の取得を意味します。ゼニスが2008年に発表したゼニス「ゼロ G」は、高級時計の世界において唯一無二の存在です。ジンバルを取り付けた「グラビティコントロール」脱進機モジュールを腕時計用ムーブメントに採用するという前例のない技術革新は、精度への重力の影響をリアルタイムで打ち消すことに成功しました。長年にわたる先駆的な研究が生み出した比類なきイノベーションは、完璧なクロノメトリーを追求するマニュファクチュールの姿勢を体現するものであり、特許によって保護されています。今回、ゼニスは創業160周年を記念し、サファイアで作り上げた壮麗な2つの新作「デファイゼロ G」を発売します。夜空を思わせるディープクリアブルーモデルと、澄んだトランスペアレントモデルが、時計製造の快挙を新たな高みへと押し上げます。各モデルとも、それぞれ世界10本限定の希少なタイムピースです。

重力の法則を乗り越えて

1865年の創業以来、ゼニスは比類なき精度によって「時」の真髄を捉えるため、たゆまぬ努力を続けています。それは、単なる技術にとどまらず、クロノメトリーにおいて誰も想像したことのない高みを目指すという哲学と揺るぎない誓いとなって表れています。ゼニスは2,333件以上ものクロノメトリー賞を受賞し、天文台によるコンクール史上最も多くの賞に輝いた時計メーカーとなりました。

クロノメトリー分野でゼニスが実現した技術革新は数えきれません。その中でも、ゼニス「ゼロ G」ムーブメントは、機械式時計の製造における最大の課題の1つ、重力が計時精度に与える影響を、独自の方法で克服して見せました。時計の向きや姿勢により、内部の調速機構は重力からさまざまな形で影響を受け、歩度が変わります。その解決策として有名なトゥールビヨンは、時計が一定の姿勢を保っている時、時間の経過と共に生じる姿勢差を相殺するものです。しかし、現代の腕時計は手元が常に動いている状態で着用されることから、姿勢差の問題は複雑化しています。

ゼニス「ゼロ G」ムーブメントは着眼点を変え、歴史あるマリンクロノメーターから発想を得て開発されました。長距離の航海に欠かすことのできない計器は、常に縦揺れや横揺れの影響を受ける船内で歩度を安定させる必要があります。そのため、ジンバルシステムの中にケースを吊り下げ、その内部にクロノメーターを収めるという手法が取られていました。これにより、重力の影響がリアルタイムで打ち消され、機構は完全に水平を保つことができたのです。ゼニス「ゼロ G」の独自性は、この安定化の原理を小型化し、腕時計に組み込んだ点にあります。ウォッチの内部では、ムーブメント全体ではなく、調速機構だけが水平を保ちます。その鍵となった「グラビティコントロール」モジュールは、ジンバルを取り付け、常に水平を保つように重さとバランスが調整されています。これはトゥールビヨンのように姿勢差を平均化するのではなく、向きの変化自体をなくすという画期的な手法です。また、ムーブメントの姿勢を一定に保てることから、極めて高い精度で制御することが可能となりました。

この時計製造の快挙を実現したのが、卓越した小型化技術とエンジニアリングです。ムーブメントは最初の開発に7年をかけ、「グラビティコントロール」ケージに関する特許を取得しています。特に複雑なのが香箱から脱進機へトルクを伝達するプロセスで、トルクは精巧な円錐状のべべルギア（かさ歯車）の輪列を介して「グラビティコントロール」モジュールへ転送されます。モジュールの傾きに関わらず一定の回転数を保てるよう、べべルギアは小型化したディファレンシャルギアに取り付けられています。この画期的な構造により、脱進機へ安定して駆動トルクが伝達されます。

驚異的な小型化技術

2008年に初めて披露されたゼニス「ゼロ G」は、2018年にはよりコンパクトな「グラビティコントロール」ジャイロスコープモジュールへと進化を遂げ、当初のボリュームの 30%まで小型化されました。モジュールは139個の部品で構成され、約1.3cm³（13.40mm x 10.90mm x 8.84mm）に収められています。機構には潤滑剤を必要としない非磁性のセラミック製ボールベアリング9個も組み込まれています。

サファイア製限定モデル

2021年、ゼニスはこの革新的なキャリバーを再解釈し、ムーブメント全体の再設計を行いました。新たな機構では、よりオープンで見やすい表示と透明なサファイアケースを採用し、魅惑的なメカニズムをあらゆる角度から眺められるようになりました。今回、創業160周年を記念し、ゼニスは新たにディープクリアブルーとトランスペアレントのサファイア製46mmケースを備えた2つの「デファイゼロG」限定モデルを発表します。ミドルケース、ベゼル、ケースバックは、ダイヤモンドに匹敵する硬度と耐傷性を持つサファイアのブロックから切り出して作られています。

オフセットの時・分表示とスモールセコンドには、創業160周年を祝うラピスラズリ文字盤を採用し、夜光塗料を塗布したファセットカットのアワーマーカーを配しています。ディープクリアブルーの文字盤は、ゴールドに煌めくパイライトが星の瞬く夜空を想起させます。自然の産物ゆえにその表情はひとつひとつ異なり、タイムピースはいずれも1点ものです。3時位置には50時間のパワーリザーブ表示を配しています。両側から眺められる手巻スケルトンキャリバーエル・プリメロ 8812Sは、星を思わせるライトトーンのスリムなブリッジが印象的なコントラストを生み出します。オープンワーク構造により、6時位置の「ゼログラビティ」モジュールがウォッチの向きに応じて水平を保ちながら回転する魅惑的な動きを眺めることができます。モジュールはシリコン製のガンギ車、ニッケルシリコン素材製のアンクルを採用し、ゼニスのクロノメーター職人、シャルル・フレックのデザインを踏襲するダブルアロー形の調速機構をテンプに備えています。さらに、エル・プリメロ 8812Sが実現する5Hzの高振動が高精度を約束します。モジュールのカウンターウェイト表面には、天体を思わせるエングレービングが施されています。

限定モデルゼニス「デファイゼロ G サファイア」は、フォールディングバックル付きの一体型ブルーアリゲーターレザーストラップを備えています。

各10本限定の「デファイゼロ G」は、世界中のゼニスブティックおよびオンラインブティック、正規代理店にて販売されます。

デファイゼロ G

リファレンス：04.9003.8812/51.R584

特長：フルブルーサファイアケース。全体をスケルトン化したムーブメント：エル・プリメロ 8812。調速機構を水平に保つ「グラビティコントロール」ジャイロスコープモジュール

（当初のボリュームの30%まで小型化）。歴史的なマリンクロノメーターから着想を得た構造。オープンワーク文字盤。「グラビティコントロール」ケージに関する特許1件を取得したムーブメント。10本限定モデル。

ムーブメント：エル・プリメロ 8812

振動数：毎時36,000振動（5Hz）

パワーリザーブ：50時間

機能：12時位置にオフセンターの時・分表示、9時位置にスモールセコンド、6時位置に自動制御式「グラビティコントロール」モジュール、3時位置にパワーリザーブ表示

仕上げ：地板とブリッジに特別なツートーン（ブルー＆ロジウム）のシグネチャー + 星空の刻印。ジャイロスコープシステムのプラチナ製カウンターウェイトにレーザー加工による装飾。

税込価格：28,380,000円

素材：ブルーサファイア

防水機能：3気圧

ケース：46mm

文字盤：オープンワークのラピスラズリ文字盤

アワーマーカー：ロジウムプレート加工、ファセットカット、スーパールミノバ SLN C1を塗布

針：ロジウムプレート加工、ファセットカット、スーパールミノバ SLN C1を塗布

ブレスレット＆バックル：ブルーアリゲーターレザーストラップ、ラバーライニング、チタン製フォールディングバックル付き