【銀座英國屋:年間200着ペース継続】10年以上にわたり「想いを紡ぐ」 BRINGと連携した ”スーツリサイクル活動”

~お客様の「捨てるに忍びない」想いに応え、ウールスーツは自動車内装材に。創業者の理念を受け継ぐ「働きがい」と「人的サステナブル」で、真の循環型社会を目指す~

株式会社 英國屋のプレスリリース

株式会社英國屋(本社:東京都中央区、代表取締役社長:小林英毅)が運営するオーダースーツ専門店の銀座英國屋は、お客様の大切なスーツに込められた「想い」を次へと紡ぐため、2015年から株式会社JEPLAN(以下JEPLAN)が運営するBRINGと共に、衣料品リサイクルに取り組んでまいりました。この度、本取り組みによるスーツ回収数が、年間200着ペースで継続していることをご報告いたします。

写真はイメージです

お客様の「捨てられない」想いから生まれた、10年超の取り組み

銀座英國屋では、お客様から「大切にしてきたスーツを捨てるのは忍びない。ゴミとして捨てるには抵抗や寂しさがある」というお声を長年いただいておりました。中には、故人の方が愛用された、ご家族にとって思い出深いスーツをどうしたらよいか、という切実なご相談も寄せられます。「このスーツを着て、人生で一番大切な商談を成功させた」、「結婚の挨拶に臨んだ、思い出の一着だ」。お客様のスーツには、そんなかけがえのない物語が深く刻まれています。

創業者の「信頼を得られる装いをお届けする」という理念のもと、人生の大切な瞬間に寄り添ってきたオーダースーツだからこそ、その「役目を終えた服」にも丁寧に向き合いたい。このお客様と服への真摯な想いが、2015年のBRINGの前身である「FUKU-FUKUプロジェクト」との出会いに繋がりました。

BRINGリーフレット内容
銀座三丁目店 店内

継続的な貢献 !ウールスーツは「自動車の内装材」に

長年にわたる継続的なお客様との共創により、直近の半年間(2024年12月〜2025年6月)で

は100着、年間換算で約200着ペースでのスーツ回収を安定して実施しています。これは、単

なる衣料品の数字ではなく、5,000着のお客様の「捨てられない」という切実な願いと、大切な

一着に込められた「想い」を銀座英國屋が責任を持って次へと繋いできた証です。

回収されたスーツは、JEPLANのサプライチェーンによって、様々な方法でリサイクルが施されます。特に銀座英國屋が提供するウール素材のスーツは、「反毛(はんもう)」と呼ばれる繊維のマテリアルリサイクルに活用され、自動車の内装材などとして新たな製品に生まれ変わっています。お客様からは「英國屋さんがおすすめするなら安心」「社会貢献になるなら喜んでお役に立ちたい」といった感謝の声が多数寄せられており、このサービスがお客様のスーツを誂える行為そのものに、新たな付加価値を与えています。

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英國屋が目指す「働きがい」と「人的サステナブル」で真の循環型社会を

ファッション業界における大量廃棄が問題視される中、銀座英國屋の製品廃棄率は0.1%以下と極めて低い水準を維持し、お客様は一着のスーツを20年もの長きにわたりご愛用いただくお客様もいらっしゃいます。

さらに3代目社長の小林は、未来に向けた企業の責任として「人的なサステナブル」という独自の視点を提唱しています。これは、単に「働きやすい」だけの「ゆるホワイト」な職場に留まらず、社員一人ひとりが「働きがい」を感じ、長く活躍できる環境を整備することを目指しています。お客様に最高のスーツとサービスを提供するためには、まず社員が安心して、そして「働きがい」を持って活躍できることが不可欠だと考えているためです。

2024年度の平均年収は525万円(アパレル平均の130.9%)、平均勤続年数は23年(全業種の上場企業平均13.6年)と既に業界をリードする水準であり、入社3年未満の離職率ゼロも達成しています。今後も、1対1ミーティングの継続や評価制度の改良を通して、社員1人1人の成長を支援し、さらなる働きがいのある企業・定着率の高い企業を目指します。

「BRING」による服の資源循環に加え、「人的サステナブル」によって熟練の職人やスタイリストの技術・経験を未来へ継承していくこと。銀座英國屋は、この二つのサステナビリティを通じて、服と人、そして社会全体が豊かになる真の循環型社会の実現に貢献してまいります。

銀座英國屋 スタッフ接客シーン

銀座英國屋とは

株式会社英國屋が運営する銀座英國屋は、1940年の創業以来、80年以上にわたり「信頼を

得られる装い」としてフルオーダースーツを提供し続ける老舗ブランドです。

オーダースーツ店として磨き続けてきた点は、以下の3点です。

  1. 「信頼を得られる装い」を熟知し、ヒアリングに長けたスタイリスト(接客担当)。

  2. 「袖まで外すフィッティング」を実行できる、フィッティング専任技術者。

  3. 若手の育成体制が整備された、フルオーダースーツ縫製工房。

既製服・パターンオーダー・イージーオーダーとの違いは、フィット感です。パターンオーダー・イージーオーダーは、オーダーではあるものの、肩幅などを元に基準服を選び、その後微修正を加える方式のため、修正幅には限界があります。一方、フルオーダースーツの場合には、お客様のご体型に合わせてゼロから仕立て上げるため、全体をバランス良く仕上げることができます。 更に言えば、同じ肩幅でも、首の角度・太さ・筋肉の付き方などは千差万別です。それは数値では表しきれません。銀座英國屋であれば、これらを勘案してスーツ図面を起こせるフィッティング専任技術者がおり、かつ、その微細なスーツ図面を形にできるフルオーダースーツ縫製工房が整っています。だからこそ、フィット感が異なるのです。(参考:セミオーダーとの違い

また、他のフルオーダースーツ店との違いは、フィッティング専任技術者の存在と、若手の育成体制が整備された工房の存在です。 一般的には、接客とフィッティングは1人の担当者が兼任します。しかし、銀座英國屋ではそれぞれの専門性を磨くために分担しています。その結果、フィッティング専任技術者は、「袖まで外すフィッティング(洋服を解体し、よりお客様にフィットさせられるフィッティング)」を実行できるまで研鑽を積んでまいりました。そして、スーツ縫製業界においても職人の高齢化は深刻化しており、最年少が60歳を超えるのが普通という継続性が危ぶまれる状況です。一方で、銀座英國屋の工房は、若手育成体制が整備され、20~40歳代で正社員の50%以上を占めています。

さらに、特徴とすべきは、銀座英國屋が提供する「無料オーダー体験」です。これは、「敷居が高い」と称されがちな銀座英國屋において、ご注文を前提とせずに接客・フィッティングをご体験いただける無料サービスです。オーダースーツの場合、価格を「〇〇円~」と記載せざるを得ず、価格に不安を覚えてしまうものですが、無料オーダー体験であれば、お選びになった生地・デザインでの価格をご確認いただいた上で、改めて安心してご検討いただけます。 ※オーダースーツにおいて、価格を「〇〇円~」とするのは、デザインによってオプション料金がかかる可能性があるためです。なお、銀座英國屋では「信頼を得られる装い」となる標準仕様を推奨しており、オプション料金を頂戴したのは、僅か0.49%です。(参考:オーダースーツにかかるお金を徹底解説|結局、銀座英國屋では、いくらで仕立てられるのか?)。

オーダースーツに加え、銀座英國屋では、装いをより一層引き立てる洗練されたアクセサリーも取り扱っています。これらの品々からも、ブランドの持つ確固たる品質への信念と、時代に左右されないエレガンスさが感じられます。

創業から80年以上の長きにわたり、銀座という場所で本物を追求し続ける銀座英國屋は、単なる紳士服店ではありません。それは、伝統と革新が共存し、着る人の品格と自信を高める、唯一無二の存在です。

銀座英國屋 スタッフ接客シーン

3代目社長小林英毅(こばやし えいき):28歳で社長就任、現在14期目

1981年7月東京生まれ。2004年3月に慶應義塾大学経済学部を卒業後、ワークスアプリケーションズに入社。2006年4月に老舗紳士服店である銀座英國屋に入社し、2009年6月、28歳という若さで代表取締役社長に就任しました。2023年7月には社長就任15年目を迎え、その経営手腕が注目されています。

学術的な活動も積極的に行っており、一橋大学MBAや明治大学MBAで組織論のゲスト講師を務めるほか、100年経営企業倶楽部では事業承継に関する講演を行うなど、幅広い分野で知見を共有しています。老舗企業の経営者としてだけでなく、次世代の経営者育成にも貢献する人物として活動しています。

代表取締役社長 小林英毅

1981年7月 東京生まれ

2004年3月 慶應義塾大学 経済学部 卒業

2004年4月 ワークスアプリケーションズ 入社

2006年4月 銀座英國屋 入社

2009年6月 銀座英國屋 代表取締役社長 就任(28歳)

2023年7月 社長15年目(43歳)

一橋大学MBA・明治大学MBA 組織論 ゲスト講師

100年経営企業倶楽部 ゲスト講師(事業承継)

JEPLANについて

株式会社JEPLANは、「あらゆるものを循環させる」という理念のもと、不要になった製品を回収し、銀座英國屋をはじめとする多くのアパレル企業や小売店と連携し、様々な方法で市場や消費者の手元にまで循環させ、その循環を軸としたビジネスを展開することで、サーキュラーエコノミーの実現に取り組んでいます。

https://www.jeplan.co.jp/

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