【本日発表】「ゆるホワイト企業」から「働きがいのある企業」へ –入社3年未満 離職率ゼロの銀座英國屋が秘訣を公開

~評価制度導入前は75%の離職率。「ゆるホワイト企業」と「働きがいのある企業」の分岐点は「成長の実感」~

株式会社 英國屋のプレスリリース

労働関連法改正により、「働きやすい環境」が企業に強く求められる時代となりました。株式会社英國屋(本社:東京都中央区、代表取締役社長:小林英毅)が運営するオーダースーツ専門店の銀座英國屋は、「働きやすさ」だけでは従業員の真の「働きがい」は生まれず、離職率も低減しないと考えます。その理由として、仕事のやりがいや成長機会の不足からくる将来への不安といった側面を解決しきれないためです。こうした課題を抱える企業を、代表の小林は「ゆるホワイト企業」と分析しています。

銀座英國屋では、2023年に「試行錯誤を評価」する独自の評価制度を導入しました。導入前の3年間(2020年〜2022年)には、3年未満離職率は75%という高い水準でした。しかし、この新たな評価制度を軸に、社員が働きがいを実感できる環境を構築した結果、入社3年未満の離職率ゼロを実現しました。これは、単なる働きやすさの追求に留まらない、真の「働きがい」がもたらした成果と言えます。

本日、銀座英國屋は、社員が「働きがい」を感じられる組織の秘訣を公開いたします。

「働きがい」を最大化するための根本的な要素は、「成長の実感」「チームワーク」「公平感」「誇り」の4つです。「働きやすさ」の主要素が「チームワーク」と「公平感」であるのに対し、「働きがい」の主要素は「成長の実感」と「誇り」です。そして、「成長の実感」を生み出す仕組みこそが、当社独自の「試行錯誤を評価」する制度です。

「働きがい」を構成する4つの要素とエンゲージメントへの影響

  • 成長の実感:

    社員が自身の成長を実感できる機会を提供することは、エンゲージメントを高める上で最も重要です。 銀座英國屋では、結果だけでなく試行錯誤のプロセスも評価します。そのため、社員は失敗による評価ダウンを恐れることなく、目標設定時にも「本人にとって達成することに価値を感じる目標」を自由に掲げることができます。この「本人にとって価値ある目標」を目指して試行錯誤を重ねる中で、新たなスキルや知識を習得し、さらなる他者貢献・社会貢献を通じて自己効力感を高め、「成長の実感」を得られるのです。

  • チームワーク:

    部署間の連携や協力体制を強化することは、社員が組織の一員としての一体感を感じ、エンゲージメントを高める上で重要です。銀座英國屋では、挑戦する社員をチーム全体で支え、協働して目標を達成する文化が根付いています。これにより、社員は互いに支え合い、組織への貢献意欲を高めます。

  • 公平感:

    「人として尊重されている」という前提のもと、評価や報酬が公平であると感じることは、社員が組織を信頼し、安心して働く上で不可欠です。納得性の高い評価制度を導入することで、社員は組織への信頼感を醸成し、エンゲージメントを高めます。

  • 誇り:

    社員自身による他者貢献・社会貢献を通じ、自身の仕事や会社に誇りを持てるようにすることは、エンゲージメントを大きく左右します。だからこそ、会社から指示・命令されたからではなく、社員が自信をもって「お客様にとって最適」とご提案できる環境が大切です。 銀座英國屋では、お客様に「信頼を得られる装い」を提供していますが、その商材選びは社員本人に任せられています。そして、そのご提案の結果がお客様からの直接の感謝として返ってくることで、社員は自身の仕事にやりがいと誇りを感じ、エンゲージメントを高めます。

「成長の実感」を生み出す「試行錯誤を評価」

近年、「成果評価」「結果評価」が浸透していますが、「設定した目標に対する達成度合いで評価が決まる」という制度のもとでは、「評価者から叱られない、しかし達成できると思う水準」に目標が定まりがちです。つまり、「自分が価値を感じるか」は考慮されません。このため、たとえ目標を達成したとしても、それが達成できて当たり前の目標であれば、働きがいを感じることは難しいものです。

一方で、「試行錯誤を評価」する制度であれば、「設定した目標を達成できなかったとしても、試行錯誤をしていれば評価される」ため、目標設定時にも「本人にとって達成することに価値を感じる目標」を表明できます。この「本人にとって価値ある目標」を目指して試行錯誤を重ねる中で、新たなスキルや知識を習得し、他者貢献・社会貢献を通じて自己効力感を高め、「成長の実感」を得られます。

例えば、アパレル販売員としては年間個人売上2,000~3,000万円でも優秀な販売員と称されますが、当社の入社9年目の社員は「今期の売上1億円」という目標を掲げました。本人は「できるか分かりませんが、到達したい!」という自身の誇りとなる目標だったとのことです。そして、その目標に向かい、自身の接客の一言一句、一挙手一投足を見直し続け、売上1億円に手を掛けようとしている状況です。

このように「試行錯誤を評価」としているからこそ、「社員の利益」と「会社の利益」が延長線上に並ぶことになり、「ゆるホワイト企業」と「働きがいのある企業」の分岐点となる「成長の実感」を得られる環境が生まれています。

「働きがい」が生む組織の活性化と企業の成長

「働きがい」を構成する4要素をバランス良く満たし、さらに「試行錯誤を評価」とすることで、社員は「ゆるホワイト企業」にありがちな停滞感に陥ることなく、仕事に積極的に取り組み、高いパフォーマンスを発揮します。その結果、組織全体の活性化と生産性向上に繋がり、企業の持続的な成長を加速させます。事実、2019年度から店舗数は11店舗から5店舗へと半減以下になっていますが、売上は14億円を超える水準を維持し、店舗統合後も前年度比を上回る推移となっています。

この結果は、多くの企業が模索する「社員エンゲージメントの高い組織は業績が良い」ということを、銀座英國屋が実践をもって証明していると言えるでしょう。

銀座英國屋は、真の「働きがい」を感じられる組織を実現し、さらなる成長を目指します。

銀座英國屋とは

銀座英國屋は、1940年の創業以来、80年以上にわたり英国の伝統的なテーラリング技術を継承し、高品質なスーツを提供し続ける老舗ブランドです。銀座という地に根差し、格調高い佇まいで時の流れと共にその信頼を築き上げてきました。熟練の職人による丁寧な手仕事にこだわり、着る人の個性と魅力を最大限に引き出すオーダースーツは、長年培われた技術と、時代を超えて受け継がれる美意識の象徴です。

銀座英國屋の中核をなすのは、お客様一人ひとりの要望に真摯に応えるビスポーク(お客様とじっくり話し合いながら、体型や好みに合わせて仕立てること)の精神です。世界中から厳選した最高級の生地を用いて、英国のクラシックなスタイルを基盤としながらも、現代の感性に調和する洗練されたシルエットを追求しています。裁断、縫製、そして細部に至る仕上げまで、熟練の職人による手作業を重んじ、その卓越した技術によって、比類なき着心地と美しいフォルムが実現されます。

特徴とすべきは、銀座英國屋が提供する「無料オーダー体験」です。これは、ブランドの真髄であるビスポークの世界を、より多くの方に知っていただくための特別な機会です。専門のスタイリストが、お客様のライフスタイルや好みを丁寧に伺い、豊富な生地サンプルやデザインに関する知識を共有しながら、理想の一着を共に描き出します。実際に生地の風合いに触れ、プロの視点からのアドバイスを受けることで、オーダーメイドの奥深さと魅力を体感できます。

オーダースーツに加え、銀座英國屋では、装いをより一層引き立てる洗練されたアクセサリーも取り扱っています。これらの品々からも、ブランドの持つ確固たる品質への信念と、時代に左右されないエレガンスさが感じられます。

創業から80年以上の長きにわたり、銀座という場所で本物を追求し続ける銀座英國屋は、単なる紳士服店ではありません。それは、伝統と革新が共存し、着る人の品格と自信を高める、唯一無二の存在です。

https://eikokuya.co.jp/

3代目社長小林英毅(こばやし えいき):28歳で社長就任、現在14期目

1981年7月東京生まれ。2004年3月に慶應義塾大学経済学部を卒業後、ワークスアプリケーションズに入社。2006年4月に老舗紳士服店である株式会社英國屋に入社し、2009年6月、28歳という若さで代表取締役社長に就任しました。2023年7月には社長就任15年目を迎え、その経営手腕が注目されています。

学術的な活動も積極的に行っており、一橋大学MBAや明治大学MBAで組織論のゲスト講師を務めるほか、100年経営企業倶楽部では事業承継に関する講演を行うなど、幅広い分野で知見を共有しています。老舗企業の経営者としてだけでなく、次世代の経営者育成にも貢献する人物として活動しています。

1981年7月 東京生まれ

2004年3月 慶應義塾大学 経済学部 卒業

2004年4月 ワークスアプリケーションズ 入社

2006年4月 銀座英國屋 入社

2009年6月 銀座英國屋 代表取締役社長 就任(28歳)

2023年7月 社長15年目(43歳)

一橋大学MBA・明治大学MBA 組織論 ゲスト講師

100年経営企業倶楽部 ゲスト講師(事業承継)

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