ラスベガスで初の「ケリング・ジェネレーション・アワード X ジュエリー」授賞式を開催

株式会社ケリングジャパンのプレスリリース

(写真左から)トニー・ファヴォリート氏(学生部門ファイナリスト)、マリー=クレール・ダヴー(ケリング)、ヴィッキー・ワン氏(スタートアップ部門受賞者「lanyan」創設者代理)、イ・ミンソ(学生部門受賞者)、フランチェスカ・マンフレディ(ケリング)、ギヨーム・プリジャン(スタートアップ部門ファイナリストEx Oblivione創設者) ©Jeremy Oh

2025年6月10日 ラスベガス — 6月7日(土)、ケリングは世界のジュエリー業界で最も影響力のあるイベントのひとつであるJCKショーにて、初の「ケリング・ジェネレーション・アワード X ジュエリー」の授賞式を開催しました。

このアワードは、ケリングが2024年11月にCIBJO(国際貴金属宝飾品連盟)と共同で立ち上げたもので、ミラノ工科大学のPoli.Designが科学的な監修を担当しています。ジュエリー業界におけるサステナビリティに取り組む次世代のイノベーターを支援・育成することを目的としています。

「セカンドチャンス・ファーストチョイス」というテーマのもと、参加者たちは廃棄物に新たな価値を見出すジュエリーデザインという挑戦に取り組みました。創造性と持続可能な視点を活かし、不要となった素材に新たな命を吹き込む作品やコレクションを提案しました。このコンペティションには、世界的に著名な10の大学やアカデミーから、22のスタートアップおよび学生が参加しました。

  • 学生部門では、韓国・ソウルにある弘益大学の金属工芸・ジュエリーデザイン学科に在籍するイ・ミンソが受賞しました。

  • スタートアップ部門では、中国初のキュレーター型ジュエリーブランドの「Ianyan」が、創造的かつ責任ある取り組みが評価され、受賞しました。

授賞式では、ケリングのジュエリーブランドであるブシュロン、ポメラート、ドド、キーリンも参加し、積極的なサポートを示しました。これは、ジュエリーのバリューチェーン全体において、責任あるイノベーションとサステナビリティを推進するという、ケリング・グループ全体の幅広い取り組みを象徴するものです。

受賞者たちは、ミラノ工科大学の専門家によるメンタリングを受ける機会を得ます。また、彼らのデザインはJCKショーの会場や世界中のメディアを通じてケリングによって発表され、イノベーションとサステナビリティへの取り組みが広く紹介される見込みです。さらに、学生部門の受賞者イ・ミンソには、ケリングのジュエリーブランドのいずれかでインターンシップを体験する機会も提供されます。

トロフィーのデザインは、中国で開催された第3回「ケリング・ジェネレーション・アワード」の受賞者であるYi Designが手がけました。賞の授与は、ミラノ工科大学教授でジュエリー&ファッションアクセサリープログラム責任者のアルバ・カッペリエリ、ケリングのチーフ・サステナビリティ・オフィサー兼渉外担当責任者のマリー=クレール・ダヴー、そしてCIBJO会長のガエタノ・カヴァリエリによって行われました。

「ケリング・ジェネレーション・アワード X ジュエリー」を通じて、ケリングは創造性とサステナビリティが共に未来のラグジュアリーを形づくるべきであるという信念を、改めて強調しています。

ケリングのチーフ・サステナビリティ・オフィサー兼渉外担当責任者のマリー=クレール・ダヴーは次のように述べました。

「『ケリング・ジェネレーション・アワード X ジュエリー』を通じて、創造性と責任ある姿勢でジュエリー業界に変革をもたらそうとしている新たな才能を支援していきたいと考えています。イ・ミンソとIanyanの取り組みは、持続可能なイノベーションが実現可能であるだけでなく、すでにその動きが始まっていることを示す素晴らしい例です。そして、ファイナリストの皆さんにも心から祝意を表します。彼らのプロジェクトには、より持続可能な業界の未来を築くために欠かせない想像力と情熱が込められています」

CIBJP(国際貴金属宝飾品連盟)会長のガエタノ・カヴァリエリは次のように語りました。

「CIBJOは、ジュエリー業界全体のバリューチェーンに関わるすべての関係者の利益を代表する立場にあります。今回、ケリングとともにこのアワードを通じて、業界をより持続可能で公平な方向へと導く大きな一歩を支援できたことを、大変光栄に思います。そして、今回選ばれた2つの受賞プロジェクトは、その前進を象徴する素晴らしい成果です」

【受賞者紹介 】

学生部門:イ・ミンソ(韓国)

イ・ミンソは、韓国の伝統打楽器チャングから廃棄されたレザーを用いたジュエリーコレクション「Rhythm Reborn」を通じて、伝統に新たな命を吹き込んでいます。このプロジェクトでは、サステナビリティと文化の継承をテーマに、韓国音楽の再解釈に挑戦しました。弘益大学で学ぶ彼女は、長年使用されて傷んだチャングの革を、美しいジュエリーへと生まれ変わらせました。これにより、廃棄物の削減に貢献するとともに、韓国の音楽文化が持つ深い感情と美しさを象徴的に表現しています。「Rhythm Reborn」は単なるジュエリーコレクションではなく、強いメッセージを持った作品です。サステナビリティと伝統を融合させることで、韓国の伝統的な音楽文化の価値を高め、文化的アイデンティティを現代的かつ力強く表現しています。 

スタートアップ部門: Ianyan(中国) 

Ianyanは、中国発のジュエリーブランドで、従来のジュエリーでは見過ごされがちな、ひび割れたオパールや個性的な天然石の”ありのままの美しさ”に光を当てています。完璧ではない宝石をあえて選び、伝統的な価値観を再解釈しながら、職人の手仕事によって素材に新たな命を吹き込むことで、循環型経済の実現を目指しています。また、すべてのジュエリーは修理・再構成・変形が可能なデザインで、長く使い続けられる工夫が施されています。それぞれの作品は、自然のサイクルを物語っています。大地から生まれ、人の手によって形を変え、やがて自然へと還っていく—— そんな循環の美しさを表現しています。

審査員メンバー】

フランソワ=アンリ・ピノー(ケリング会長兼CEO)

マリー=クレール・ダヴー(ケリング チーフ・サステナビリティ・オフィサー兼渉外担当責任者)

エレーヌ・プリ=デュケン(ブシュロンCEO)

サビーナ・ベッリ(ポメラートCEO)

クリストフ・アルトー(キーリンCEO)

ガエタノ・カヴァリエリ(CIBJO〈国際貴金属宝飾品連盟〉会長)

イリス・ファン・デル・ヴェーケン(ウォッチ&ジュエリー イニシアティブ 2030 エグゼクティブ・ディレクター)

ベルナデット・ピネ=クック(UFBJOP〈フランス宝飾時計職人連盟〉会長)

アルバ・カッペリエリ(ミラノ工科大学 教授/ジュエリープログラム責任者)

サリン・バックマン(JCKグループ ヴァイス・プレジデント)

エリサ・ニムツォウ(BSR〈Business for Social Responsibility〉ヴァイス・プレジデント)

ケリングについて

ケリングは、ファミリーが率いるグローバル・ラグジュアリー・グループです。クチュール&レディ・トゥ・ウエア、レザーグッズ、ジュエリー。アイウエア、ビューティの分野において、情熱と専門性をもつ人々が集い、創造的なラグジュアリーブランドを育む拠り所となっています。傘下には、グッチ、サンローラン、ボッテガ・ヴェネタ、バレンシアガ、マックイーン、ブリオーニ、ブシュロン、ポメラート、ドド、キーリン、ジノリ1735に加え、ケリング アイウエア、ケリング ボーテがあります。ケリングは、その戦略の中核にクリエイティビティ(創造性)を掲げることにより、各ブランドが自らのクリエイティブな表現において新たな地平を切り拓き、未来のラグジュアリーをサステナブルかつ責任ある形で創造することを可能にしています。私たちはこの信念をシグネチャーに込めています—— “Creativity is our Legacy”(受け継がれていく創造性)

また、2024年にはグループ全体で約172億ユーロの売上高を達成し、グループ社員の数は年度末時点で約47,000人に上ります。

ケリング・ジェネレーション・アワードについて

2017年、ケリングはサステナビリティ戦略の一環として、ヨーロッパにおけるより持続可能で革新的な素材やプロセスを見出すことを目的に、アクセラレーター「Plug and Play – Fashion for Good」に参加しました。2018年には、Plug and Play Chinaと提携し、環境や社会にポジティブな影響をもたらす中国のスタートアップを支援する「ケリング・ジェネレーション・アワード」の第1回を開催しました。その後、「ケリング・ジェネレーション・アワード」は日本でもCIC Tokyoとの連携により開催され、さらにサウジアラビアではファッション委員会の支援を受けて実施されています。

CIBJOについて

CIBJO(世界貴金属宝飾品連盟)は、各国の業界団体で構成される国際的なジュエリー業界の組織です。CIBJOの目的は、業界基準の調整やルールの統一を図り、国際的な協力を促進するとともに、ジュエリー業界全体に関わるさまざまな課題に取り組むことにあります。CIBJOの最も重要な使命は、消費者からの信頼を守ることです。また、CIBJOは、国連経済社会理事会(ECOSOC)から「特別協議資格(Special Consultative Status)」を付与された、ジュエリー業界で唯一の団体であり、国連グローバル・コンパクトにも加盟しています。

ミラノ工科大学Poli.Designについて

Poli.Designは、イタリアの理工系の一流大学であるミラノ工科大学のコンソーシアムで、同大学は工学、建築学、デザインの分野で世界的にも上位にランクインしています。イノベーション、研究、学際的な連携に重点を置くことで知られる同校は、サステナブルな取り組みの推進や、未来を形作るさまざまな分野で活躍する人材の育成において、主導的な役割を果たしています。Poli.Designは、ケリングのような業界リーダーとのパートナーシップを通じて、サステナブルな世界の実現に貢献するソリューションの開発に力を注ぐ次世代のデザイナーやエンジニアを支援しています。

JCKについて

世界で最も重要なジュエリー展示会とされる、受賞歴を誇るJCKショーは、「購入・販売・ネットワーキング・学び・発見」といった多彩な活動を通じて業界をひとつにし、世界中のジュエリートレード関係者にビジネス成長のための理想的な舞台を提供しています。JCKは、あらゆる分野の専門家と多様な製品が一堂に会する、ジュエリー業界における最も重要な総合展示会です。30年以上にわたり、ジュエリートレンドや新製品、ブランドの発信地としての役割を果たしてきたJCKは、毎年18,000人以上の来場者と1,900社を超える出展者を迎え、質の高い買い手と売り手をつなぐ、他に類を見ないビジネスチャンスを提供しています。この展示会は、ジュエリー業界とメディアパートナーが集い、ビジネスを展開しながら重要な人脈を築く場です。また、複数日にわたって行われる製品の発見や特別な体験を通じて、参加者にインスピレーションをもたらします。

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