パリの空の下で紡ぐ、ポエトリー オブ タイム
リシュモンジャパン合同会社のプレスリリース
2025 年のウォッチ&ワンダーにおいて、メゾンは生誕の地であるパリにオマージュを捧げます。ここでは、ポン デ ザムルー コレクションとの特別な出会いを演出するとともに、これまでにない色彩のハーモニーを取り入れながら、レディ アーペル バル デ ザムルー オートマタ ウォッチを通じて新たな章を綴ります。このオートマタ ウォッチが伝えるのは、ジュネーブにあるヴァン クリーフ&アーペルの時計制作工房に培われた機械式時計の専門技術とメティエダールとがひとつに交わる、優しさに満ちた再会の物語です。一方、メゾンが掲げるポエトリー オブ タイム(詩情が紡ぎだす時)のビジョンを体現する2 つのエクストラオーディナリー オブジェでは、キューピッドが翼を羽ばたかせるリズムに合わせて時の流れに思いを馳せたり、天体のバレエを楽しんだりすることができます。さらに、宝石をちりばめたウォッチによって、メゾンが大切に育んできた時を告げるジュエリーの伝統を讃えます。
ヴァン クリーフ&アーペル、「愛」から生まれたメゾン
ヴァン クリーフ&アーペルの物語は、1895 年にアルフレッド・ヴァン クリーフとエスター(通称エステル)・アーペルが結婚したことから始まります。ふたりはともにジュエリーに携わる家庭の出身でした。1906 年、ヴァン クリーフ&アーペルは、ハイジュエリーとウォッチを手がけるメゾンとして、パリのヴァンドーム広場22 番地に誕生します。
創業以来、メゾンの創造性を豊かに育んできたのが、愛する想いです。1906 年の取引台帳に記されている最初の作品は、ダイヤモンドがセットされたハート形のジュエリーでした。
愛というテーマは、幸運や自然と並んで、ヴァン クリーフ&アーペルにとってかけがえのない重要なインスピレーション源であり、人生に対するポジティブなビジョンを体現しています。こうしたテーマへの情熱は、フラワーブーケ、キューピッド、ラブバード、秘密のメッセージ、愛し合うカップルなど、愛する想いを託した貴重な作品を通して具現化されています。このようなシンボルがメゾンのジュエリーやウォッチを彩り、ポン デ ザムルー ウォッチのように、繊細なロマンスを紡いでいます。
1. ポエティック コンプリケーション コレクション
2006 年以来、メゾンはコンプリケーション ウォッチを通じて、その詩情に満ちた世界を表現してきました。こうした作品には、機械式時計の専門知識、貴重な素材、メティエダールが巧みに組み合わされ、それぞれの文字盤に物語を描き出しています。最初のデザイン段階に続き、長期にわたる開発とエンジニアリングの工程を経て、作品に命を吹き込むムーブメントが完成します。レトログラード ムーブメントが文字盤上で優雅に時を示す一方、オンデマンド アニメーションがロマンティックな待ち合わせにふさわしい優しいムードを演出します。エナメルから、ミニアチュール ペインティング、エングレービング、宝石細工、貴石のセッティングまで多様な職人の匠の技をひとつに結集することで、卓越した技術力と独創的なビジョンが見事に融合しています。タイムピースはこうして、ヴァン クリーフ&アーペルならではの詩的な時のビジョンを映し出す貴重なオブジェとなるのです。
ポン デ ザムルー コレクション:花ひらく物語
2010 年、ヴァン クリーフ&アーペルは、ポンデ ザムルー ウォッチを発表し、ポエティック コンプリケーションとしては初めてジュネーブウォッチ グランプリを受賞しました。以来このコレクションでは、愛する想いで結ばれた男女がパリの橋の上で出会うというストーリーを紡いできました。ダブルレトログラード ムーブメントがそれぞれ時と分を刻むにつれ、恋人たちは徐々に歩み寄り、正午と真夜中に口づけを交わします。時が止まったかのように感じられる3 分間が過ぎると、ふたりが離れていき、新たに時と分を示します。
この詩情溢れる瞬間を思いのままに体験できるよう、オンデマンド アニメーション モジュールにより、12 秒間このシーンを再生することが可能です。今年は、贅沢なブレスレットを備えた4 つの新作ウォッチが、1 日のさまざまな時間帯を想起させる風景の中に恋人たちを浮かび上がらせ、愛の物語をさらに豊かに描き出します。文字盤はそれぞれ、夜明け、朝、夕暮れ、月明かりのカラーニュアンスを
帯びています。
こうした魅惑的な装飾を生み出しているのが、グリザイユ エナメルです。この技法により、幅広い色調が繊細な水彩画のように生き生きと表現されています。前景には橋のシルエットがゴールドで精巧に彫刻され、風景から浮かび上がることで遠近感をもたらしています。物語はケースバックへと続き、サファイアガラスに施されたエナメル デカールとゴールド エングレービングの技法によって表現されてい
ます。
これらの新作ウォッチには、ダイヤモンドとグラデーション サファイアが全面にセットされたジュエリーブレスレットが組み合わされ、オーブとソワレは、それぞれやわらかなピンクと鮮やかなピンク、マティネとクレール ド リュンヌは、それぞれ淡いブルーと濃いブルーの色合いに仕上げられています。緻密なメッシュ状のシステムにより、ブレスレットは、手首のカーブに沿って滑らかにフィットします。
レディ アーペル バル デ ザムルー オートマタ:新たな章の始まり
ヴァン クリーフ&アーペルは、ポン デ ザムルーから始まったストーリーをさらに語り続けるため、新たなランデヴーが繰り広げられるウォッチを発表します。レディ アーペル バル デ ザムルーオートマタ ウォッチは、まったく新しい装飾で恋人たちの逢瀬の舞台を彩ります。ここでは、19世紀にパリ郊外やその周辺で人気を博した、屋外のダンスカフェ、ギャンゲットの雰囲気と魅力を再現しています。オートマタのモジュールによって、恋人たちは近づいていき、正午と真夜中に口づけを交わします。このロマンティックなシーンは、ケースのボタンを押すだけで、いつでも再生することができます。時と分はそれぞれ、このコレクションのシグネチャーでもあるダブルレトログラード モジュールによって動く2
つの星で示されます。文字盤の中では、段差のある5 つの面が奥行きを際立たせています。
グリザイユ エナメルとカラー グリザイユ エナメルが織りなすパレットは、星明かりの夜の陰影に富んだ魅惑的な風景を彷彿させます。メゾンの職人が手仕事で仕上げたホワイトゴールドの石畳と華やかなランタンのイルミネーションが、パリの街角を想起させます。文字盤に描かれたシーンはケースバックへと続き、サファイアガラスにエナメル デカールが施され、ダンスを踊る恋人たちの姿がエングレー
ビングで表現されています。
メゾン独自開発の新作ムーブメント
レディ アーペル バル デ ザムルー オートマタの魔法にかけられたかのような魅力は、ジュネーブで時計制作に携わるヴァン クリーフ&アーペルの専門職人たちによる緻密な作業の賜物です。4 年に及ぶ研究開発を経て、メゾンのコレクションに新たなオートマタ ムーブメントが加わりました。アニメーションが作動すると、恋人たちはそれぞれ生き生きと動き始めます。ふたりが互いに近づき寄り添うにつれ、3 つの連結部分によってつないだ腕がごく自然に下がります。専門の職人たちは細心の注意を払い、恋人たちの自然でなめらかな動きを実現しました。このモジュールは、薄いケースに収まるよう極めて小さなサイズで設計され、文字盤の装飾の下に巧妙に隠されています。
グリザイユ エナメル:メゾンが誇るサヴォアフェール
レディ アーペル バル デ ザムルー オートマタ ウォッチの文字盤を飾るグリザイユ エナメルは、
熟練と忍耐を要する伝統的なメティエダールです。16 世紀にフランスで発展したこの緻密な技法によって、パリの夜の魅惑的な光と影の効果を写し取っています。本作品では、この稀少なサヴォアフェールの2 つのバリエーションを見て取ることができます。伝統的なグリザイユ エナメル技法では、工房の職人がダークブルーの背景の上に、「ブラン ド リモージュ」と呼ばれる白いエナメルパウダーを2 層塗り、装飾のコントラストを際立たせます。この効果をさらに高めるのが、カラー グリザイユ エナメルです。さまざまな色調のブルーがあしらわれ、ランタンの光を表現したイエローの温かみのあるタッチがそれを照らしています。このエナメル技法では、文字盤ひとつにつき完成までに40 時間もの作業と12 回もの窯での焼成が必要です。
2. エクストラオーディナリー オブジェ
1906 年の創業以来、ヴァン クリーフ&アーペルは魔法のような魅力と驚きに満ちた貴重なオブジェの創作でも際立った存在感を放っています。こうした装飾品、さらにパウダーコンパクトやフレグランスボトルといったビューティアクセサリーには、それぞれの時代の慣習とメゾンの高い専門技術の両方が反映されています。オートマタは、こうした伝統を継承しながら、時間に対する新たな視点を提供するものです。ブーケの中心から動くエレメントが現れると、しばし時が止まったかのように感じられる一方、宇宙の神秘を再現した装飾の中で星々が回転するのを眺めているうちに時間が過ぎ去っていきます。卓越した素材の組み合わせが目を引くこれらの作品は、芸術のメカニズム、ハイジュエリー、メティエダールが対話する舞台となり、ヴァン クリーフ&アーペルが誇る幅広い専門知識、その魅惑的な世界観、そして古より伝わるサヴォアフェールの保存と継承に対する揺るぎないコミットメントを物語っています。
ネッサンス ドゥ ラムール オートマタ
ネッサンス ドゥ ラムール オートマタは、ヴァン クリーフ&アーペルが2022 年にレヴェリー ドゥ ベ リリーヌとともに着手し、エヴェイユ デュ シクラメン、ブトン ドールを筆頭に2023 年、2024 年と
充実させてきたコレクションの続編となる作品です。高さ約30cm のこのオブジェは、神話に登場するキューピッドをモチーフに、優しさに満ちた感情を表現するデザインとなっています。 ホワイトゴールド、ローズゴールド、イエローゴールド、ダイヤモンドで象られたキューピッドが、ラッカーによるカラーグラデーションで彩られた羽のバスケットの中から姿を現します。複雑を極めたこの機構は、スイスのサント・クロワにあるフランソワ・ジュノのスタジオとの提携により設計されました。キューピッドは、彫刻が施されたローズゴールドのギリシャ風円柱と、ホワイトゴールド、ダイヤモンド、3 色のピンクサファイアで表現された雲の上に置かれています。キューピッドは、自ら回転しながら優雅に上昇し、プリカジュール エナメルで彩られた翼をしばらく羽ばたかせると再び隠れ家に戻ります。キューピッドの上昇に合わせて、カリヨンのメロディが流れます。
オートマタの土台は、ゴールドのハイライトが縞模様を織りなす石、アイアンアイで構成され、全体に彫刻が施されています。メゾンの作品に新たに採用されたパームウッドの化石でできたボウルが、羽のバスケットを支えています。こうした素材は、メゾンの専門家によって厳選され、さらにカットとポリッシュを施されることで、それぞれの個性や独自性が一層際立ちます。目盛り入りのリングが回転し、ダイヤモンドでアクセントをつけたラッカー仕上げの2 枚の羽によって時刻を示します。この羽は、ダイヤモンドが全面に敷き詰められたリボンで固定されています。
プラネタリウム オートマタ
ヴァン クリーフ&アーペルは、ヴァンドーム広場から見上げた星々の煌めきと天球のスペクタクルに魅了されてきました。メゾンは、ポエティック アストロノミーの世界を通じて、こうした天体の美しさを讃えています。2014 年以来、メゾンは、太陽、月、地球を囲む惑星を再現した模型である19 世紀のプラネタリウムを手首のサイズに合わせて縮小する試みに取り組んできました。こうして誕生したのが、コンプリケーション ウォッチと大型のオートマタで構成されるプラネタリウム コレクションです。今年、光り輝く色合いの素材を組み合わせた新しいエクストラオーディナリー オブジェが加わり、コレクションをさらに充実させます。
3. 時を告げるジュエリー:ヴァン クリーフ&アーペルの伝統のシンボル
ヴァン クリーフ&アーペルは、時計制作とハイジュエリーが出会う場として、時を告げるジュエリーの創造性に満ちた世界を探究し続けています。その作品では、控えめな時刻表示と卓越したジュエリー制作のサヴォアフェールが見事に融合しています。外からは見えないクラスプや創意工夫を凝らした組み立て技法により、ブレスレットにしなやかさとエレガンスが生み出される一方、宝石は厳格な品質基準に従って慎重に選別され、組み合わされています。
カデナ ウォッチ
1935 年に誕生したカデナ ウォッチは、登場するやいなや瞬く間に、ヴァン クリーフ&アーペルの時計制作を象徴する存在となりました。このタイムピースの洗練されたデザインは、カデナ(南京錠)を彷彿とさせるハンドルが特徴的です。その周りでは、ダブルスネークチェーンのクラスプがしなやかに滑り、手首のカーブに沿ってやわらかくフィットします。そのため、ブレスレットとしても装うことができ、傾きのついた文字盤で時間をさりげなく確認することが可能です。ヴァン クリーフ&アーペルは今回、メゾンの歴史を彩るこのモデルの独創的な美学を継承する貴重な新作を発表します。
この新作では、イエローゴールドのブレスレットに、ダイヤモンドをスノーセッティングで敷き詰めたケースを組み合わせ、一列に並んだプリンセスカット サファイアで引き立てています。この輝きに満ちたカラーコンビネーションは、スクエアカット サファイアのラインで飾られたクラスプでも繰り返されています。ホワイトゴールドの文字盤もまたダイヤモンドの輝きを纏っています。
1935 年以来継承されるヴァン クリーフ&アーペルのシグネチャー
カデナ ウォッチは、メゾンを代表する作品の中でもとりわけ重要な位置を占めています。1935 年に初めてイエローゴールドで制作されて以来、数多くのカラーバリエーションで展開されてきました。特に注目すべきは、1936 年12 月、ケース上部側面とクラスプの裏側にキャリブルカット サファイアもしくはルビーを1 列あしらったモデルが登場したことです。1938 年にダイヤモンドが1943 年にエメラルドが追加され、カラーチャートがさらに充実しました。この作品はまた、プラチナのスネークチェーンに、パヴェセッティングのブリリアントカット ダイヤモンドと、一列に並べたバゲットカット ダイヤモンドを組み合わせることで、ホワイトジュエリーの流行にも対応しています。さらに、日常的に着用できるように再解釈され、レザーブレスレットを合わせたモデルも提案されています。
ヴァンクリーフ&アーペルは、南京錠という一般的なアイテムの形状をウォッチケースに転用することで、1910 年代にマルセル・デュシャンが提唱し、1930 年代にシュルレアリスム運動によって発展した「レディメイド」の概念に呼応しています。この作品はまた、当時のファッショナブルな女性たちに課せられていた、時間の経過を一切意識しないというマナーにも従うものです。そのようなルールのため、女性たちは人に気づかれることなく時計に目をやる必要がありました。文字盤を手首の内側に傾け、ジュエリーのような印象を与えるこのウォッチは、1936 年の広告にもあるように、「時間を密やかに見る」ことを可能にしました。
リュバン ミステリユー ウォッチ
このハイジュエリーウォッチは、創業以来メゾンが解釈し続けてきたクチュールの世界からインスピレーションを得て生まれた作品であり、手首を優雅に包み込むリボンの繊細さを再現しています。 文字盤の中央には、3.72カラットものオーバルカットDIF ダイヤモンドが燦然と輝き、その純度の高い緻密な結晶構造により時刻を読み取ることができます。このウォッチに命を吹き込んでいるのが、手巻き機械式ムーブメントです。この小さなムーブメントをケースに組み込むには、極めて高度な精度が求められます。
このハイジュエリーウォッチは、創業以来メゾンが解釈し続けてきたクチュールの世界からインスピレーションを得て生まれた作品であり、手首を優雅に包み込むリボンの繊細さを再現しています。 文字盤の中央には、3.72カラットものオーバルカットDIF ダイヤモンドが燦然と輝き、その純度の高い緻密な結晶構造により時刻を読み取ることができます。このウォッチに命を吹き込んでいるのが、手巻き機械式ムーブメントです。この小さなムーブメントをケースに組み込むには、極めて高度な精度が求められます。
【お問合せ先】
ヴァン クリーフ&アーペル ル デスク(0120-10-1906)