【FERRAGAMO】2025年秋冬コレクションを発表

フェラガモ（FERRAGAMO）が3月1日（土）に、2025年秋冬コレクションを発表。

イタリア・ミラノで行われたフェラガモ2025年秋冬コレクションにおいて、マクシミリアン・デイヴィスがダンスの世界からインスピレーションを探求した。特にドイツの「Tanztheater」（ダンスシアター）のワードローブと業績に着目し、日常のドレスのエレガントでありながら軽やかな雰囲気、自由な振り付けや束縛のない表現から着想を得ている。1920年代のドイツ表現主義舞踏と、その復活を遂げた1980年代の視覚的エコーが、デイヴィス独自の視点を通じて時代を超えたハーモニーとして投影されている。

「1920年代は激動の時代の中にあり、人々は抗いながらも自分たちのための空間を作り出そうとした自由な瞬間でもあった」とデイヴィスは説明する。

ストレートカットのシルクスリップには、ドロップウエストのレースアップリケが施され、ムートンのストリップがコラージュされている。一方、この時代のユニフォームのディテールは、実用的なレザーウェアやテーラリングに引用されている。夢のようなプリントが現れるとともに、シュールなほど毛皮が詰め込まれたハンドバッグが登場し、ステージ外のワードローブは見慣れた形がジャージニットで流動的に再構成した。

「日常的なものに少しだけ不穏な要素を加えることは、非常に興味深いアイデアだった。それによって違和感が生まれる」とデイヴィスは語る。

この“違和感”は、1970～80年代の「Tanztheater」の復興運動に影響を与えたものと同じ精神に基づいている。「それは新たな解放の瞬間だった。彼らの愛の表現は予想外であり、数十年経った今でも特別なものとして存在している」と彼は述べる。

ベルトで体に密着するサテンのトレンチコート、やわらかなカシミアと対照的な光沢のあるレザー、平らに加工されたフェザー、リボンのような茎から伸びるポピーの花。コレクション全体を通じて、ドイツのシアターにおける愛と憧れ、自由とコントロール、ロマンスと情熱の間の感情的な対話が表現されている。

1980年代のフェラガモのキャンペーンやアーカイブシューズに用いられた豊富な花柄も、そのまま靴に反映された。オーガンザやレザー、サテンで表現された花々は、アーモンドトウのパンプスや、ふくらはぎに巻き付けるサンダルのストラップに取り入れられている。創業者サルヴァトーレ・フェラガモのアーカイブからインスピレーションを得た革新的なシームレスシューズは、未来的なフォルムのウェッジソールとして登場する。

メンズでは、クラシックなブローグシューズやブーティが、ジップのツイストを加えたり、重厚なグレインレザーの質感を取り入れたりすることで新たな解釈に昇華されている。

アクセサリーでは、オーガンザの花がイブニングバッグ全体にあしらわれている。アイコンバッグ「Hug」には、ボディ全体にベルトを巻き付けた新しいアニメーションが登場。さらに、羽根付きのポーチや、秋冬らしいムードをまとったワンショルダーモデルも加わった。