男性20代の54.6%・女性20代の51.0%が、コンビニごとに購入する服を分けている。
株式会社ネオマーケティングのプレスリリース
生活者を起点にしたマーケティング支援事業を提供する株式会社ネオマーケティング(所在地:東京都渋谷区)は2025年1月24日(金)〜2025年1月27日(月)の4日間、全国の20歳以上の男女を対象に「コンビニファッション」をテーマにインターネットリサーチを実施いたしました。
<調査背景>
コンビニ業界におけるファッション市場への参入が加速している昨今。ファミリーマートのプライベートブランド展開や、ローソンとファッションブランド「FREAK’S STORE」のコラボなど、コンビニ各社が独自のスタイルを打ち出し、注目を集めています。
従来コンビニの衣服といえば、急なニーズに対応する実用アイテムが中心でしたが、近年はファッション性を意識した商品も登場し、購買行動にも変化がみられるように。
そこで今回は、実際にコンビニで衣服を購入したことのある人を対象に、コンビニファッションに対する意識や購入実態を聴取。現状の「コンビニ服」の立ち位置を分析しました。
是非、今後のマーケティング活動の一資料としてご活用ください。
【調査概要】
調査の方法:株式会社ネオマーケティングが運営するアンケートシステムを利用したWEBアンケート方式で実施
調査の対象:全国の20歳以上の男女のうち、コンビニで衣服を購入したことがある人
有効回答数:997名
調査実施日:2025年1月24日(金)〜2025年1月27日(月)
「コンビニファッションに関する調査」主な質問と回答
◆コンビニ服の購入理由は:「急な必要性を感じたから」が59.3%でトップに。20代男性は特定ブランドとのコラボが来店動機になるケースも。
「急な必要性を感じたから」が59.3%で最多となった。現状まだコンビニ服は、緊急性が高い状況で受動的に購入されるもの、という立ち位置であることがわかる。
一方、「特定のブランドとのコラボ商品が欲しかったから」と回答した割合が20代男性でトップに。コラボ服が来店動機になるケースは多いようだ。
なお20代男性は「新商品や話題の商品を試したかったから」「以前購入した商品が良かったから(リピート)」と回答した割合も他の層より高くなっており、コンビニ服への好意度の高さがうかがえた。
◆コンビニごとに、購入する衣類を分けているか:全体の32.0%が分けている。男性20代では54.6%・女性20代では51.0%に上る。
男女ともに、年代が若くなるにつれ、コンビニごとに購入する衣類を分ける傾向が強く、男性20代では54.6%・女性20代では51.0%に上った。
現状、緊急購入のシチュエーションが多いコンビニ服だが、コンビニ各社の商品の違いを認識し、選んで購入している様子がうかがえる。
はじめに、スクリーニング調査として、コンビニエンスストアで衣服を購入したことがあるかお聞きしました。※以降、コンビニエンスストアで売っている衣服を「コンビニ服」と表記
コンビニエンスストアで衣服を購入したことがあるか(n= 13,157)
全体の購入経験率は9.7%(※)でした。
男女別で見ると、男性の方がより購入経験率が高く、またその割合は、年代が若くなるにつれ高くなっていました。20代で購入経験率最多である点は女性も同様であり、若年層ほどコンビニでの衣服購入への抵抗感が薄いことがわかります。
※「複数回購入したことがある」「購入したことがある」の合算
続いて、これまでに購入したことがあるコンビニ服をお聞きしました。
以下は、上位10項目を表示しています。
これまでに購入したことがあるコンビニ服(n= 997)
「ソックス」「下着(アンダーウェア)」「インナー(肌着)」と、肌に直接触れるため汚れやすく、買い替え頻度の高い衣類が上位3項目を占めました。
特に男女差が大きかったのが「ソックス」と「下着(アンダーウェア)」。前者は12.3ポイント、後者は17.5ポイントもの差が生じました。
ソックスについては、女性の場合、外出先でストッキング(「ソックス」に分類)が伝線し、緊急でコンビニで購入するというシチュエーションが生じやすく、それが購入率の高さに影響していそうです。年代別で見ると、女性20代では36.0%であった購入率が、30代〜50代では60%代にまで上昇しています。学生を含む20代よりも、日常的にストッキングや靴下を履く機会が増える(素足の機会が減る)からでしょうか。
一方、下着については、コンビニで下着を購入することに対する男女の抵抗感の違いが結果に表れていると考えられそうです。
また、年代別で見ると、男性20代は34.0%、30代以降は60%前後で推移。ソックスにおける女性の傾向と同じく、20代のみ購入率が低い結果となりました。
そんな20代男女の購入傾向ですが、「スウェット」や「マフラー」といった、買い替え頻度の高くない衣類・小物の購入率については、他の年代よりも高くなっています。
女性の場合「手袋」「帽子」「ボトムス」、男性の場合「ハンカチ」でも20代が最多となっていました。
続いて、購入したコンビニ服のブランドをお聞きしました。
購入したコンビニ服のブランド(n= 997)
全体の72.0%が「コンビニのプライベートブランド商品」を購入していました。
一方「他ブランドとのコンビニコラボ商品」については、20代・30代の購入率が男女共に、他の年代と比べ高い傾向がみられます。男性20代が特に高く、46.4%にまで上りました。
若年層は、緊急用や宿泊先で仕方なくコンビニ服を購入するケースだけでなく、コラボ商品が欲しくて“わざわざ”コンビニまで服を買いに行くケースも多いと考えられます。
コンビニでいずれかの衣服(※)を購入したことのある人に対し、その購入理由をお聞きしました。
※アウター、スウェット、ニット・セーター、Tシャツ・シャツ、ボトムス、下着(アンダーウェア)、インナー(肌着)、マフラー、手袋、帽子、ハンカチ、ソックスのいずれか
コンビニ服を購入した理由(n= 983)
「急な必要性を感じたから」が全体の59.3%を占め、最多となりました。
「急な必要性を感じたから」「価格が手頃だったから」「他に購入できる場所がなかったから」が上位3項目を占めていることから、現状まだコンビニ服は、緊急性が高い状況で受動的に購入されるもの、という立ち位置であることがわかります。
一方、前掲した設問【購入したコンビニ服のブランド】と同様、「特定のブランドとのコラボ商品が欲しかったから」と回答した割合が男性20代でトップに。やはり、コラボ服が来店動機になるケースは多いようです。
なお、男性20代は「新商品や話題の商品を試したかったから」や「以前購入した商品が良かったから(リピート)」と回答した割合も他の層より高くなっており、コンビニ服への好意度の高さがうかがえました。
購入したコンビニ服をどのような場面で使用しているか、お聞きしました。
購入したコンビニ服をどのような場面で使用しているか(n= 997)
「急に着替えが必要になったときに使用している」が38.0%で最多となり、そこに36.2%と僅差で「普段着(外出用)で使用している」が続いています。
前掲した設問【コンビニ服を購入した理由】では、コンビニ服は受動的に購入されるケースが多いことが明らかになりました。
しかし、本設問で「普段着(外出用)で使用している」が「部屋着・リラックス用として使用している」をやや上回っていることから、仕方なく購入したとはいえ、デザインや着心地には一定程度満足している様子がうかがえます。
また、「部屋着・リラックス用として使用している」と回答した割合はほぼ全ての年代で女性の方が高く、反対に「旅行や出張時に使用している」と回答した割合は、全年代で男性の方が高くなっていました。
コンビニ服に対する印象を、それぞれお聞きしました。
コンビニ服に対する印象(n= 997)
「おしゃれ」という印象を抱いた割合(※)は36.2%と最も低くなったものの、「使い勝手が良い」には63.6%(※)、「品質がよい」には55.0%(※)の高評価を得ました。
急な需要に対し、あまり熟考せず購入されることが多いと予想されるコンビニ服ですが、実際に使ってみて、その品質の良さや、着回しの効くシンプルな形やカラーリング、着心地の良さなどに気づくユーザーも多いのかもしれません。
※「とてもそう思う」「ややそう思う」の合算
おしゃれなコンビニ服を売っているコンビニはどこだと思うか、お聞きしました。
おしゃれなコンビニ服を売っているコンビニはどこだと思うか(n= 997)
2021年より、ファッションデザイナー落合宏理氏との共同開発のもとオリジナル衣料品ブランドを展開する「ファミリーマート」が、51.2%でトップに。
“ファミマソックス”など、コーポレートカラーを用いたキャッチーな商品を取っ掛かりとして、SNSや口コミで、ファミリーマートの衣服へのポジティブな印象が広がっていったのかもしれません。
コンビニごとに、購入するコンビニ服を分けているかお聞きしました。(Tシャツは○○、靴下は△△、など)
コンビニごとに、購入する衣類を分けているか(n= 997)
全体の32.0%が「分けている」と回答。
男女ともに、年代が若くなるにつれその傾向は高くなっており、男性20代では54.6%・女性20代では51.0%に上りました。
現状、緊急購入のシチュエーションが多いコンビニ服ですが、コンビニ各社の商品の違いを認識し、選んで購入している様子がうかがえます。
コンビニ服でコラボしてほしいブランドを、自由記述にて具体的にお聞きしました。
コンビニ服でコラボしてほしいブランド(自由記述)
回答は、大きく以下に分類されました。
【カジュアルファッション・ファストファッションブランド】
ユニクロ、GU、H&M、ZARA、しまむら、無印良品、GAP など
【セレクトショップ系ブランド】
BEAMS、ナノ・ユニバース など
【スポーツ・アウトドアブランド】
Nike、Adidas、アンダーアーマー、New Balance、ワークマン など
【ストリートファッションブランド】
Supreme、DIESEL など
【キャラクターブランド】
スヌーピー、サンリオ、ディズニー、任天堂、ちいかわ など
その他、アニメとのコラボを望む声や、海外の高級ファッションブランドを挙げる声もありましたが、やはり今回最も目立ったのが「ユニクロ」や「ZARA」などのファストファッション系ブランド。
既に生活者から「普段着」の購入先として支持されており、買い足しなどが発生しやすいブランドであればあるほど、コンビニで取り扱うメリットは大きいと言えるでしょう。
購入したコンビニ服の着用方法として、当てはまるものをお聞きしました。
購入したコンビニ服の着用方法(n= 997)
全体では、コンビニ服で全身コーディネートする割合は17.7%にとどまり、あくまでもアイテムとして取り入れるケースが主流であることがわかりました。
しかし性年代別で比較すると、男性の若年層の全身コーディネート率が高く、また年代が若くなるにつれその割合は高くなっていることが明らかに。男性20代においては38.1%の全身コーディネート率となっています。
比較的取り入れやすいTシャツのみならず、ボトムス含め全身をコンビニ服で揃えるほどのヘビーユーザーも、若年層男性の中には一定数いるようです。
■この調査のその他の質問
・衣服にかけている、ひと月の平均金額(単数回)
・コンビニ服を今後も購入したいと思うか(単数回答)
・コンビニ服への満足度(単数回答)
・コンビニ服について、不満や不安に思う点(複数回答)
など
■この調査で使用した調査サービスはコチラ
ネットリサーチ:https://corp.neo-m.jp/service/research/quantitation/netresearch-domestic/
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<例>「生活者を起点にしたマーケティング支援事業を提供する株式会社ネオマーケティングが実施した調査結果によると……」
■「ネオマーケティング」