年齢・性別・体型や障がいの有無を問わず誰もが着られるデザインと、留め具などを選択できる柔軟性を備え、自社開発のガーゼ生地で提供。令和7年2月21日に発表会を開催し、今春より販売開始。
こうのふくのプレスリリース
介護用衣類を製造販売する「こうのふく」（広島市安芸区・代表：中藤友栄）は、すべての人が快適でおしゃれを楽しめるインクルーシブファッションブランド『キルキセキ』を立ち上げました。
年齢・性別・体型や障がいの有無にかかわらず、誰もが着られるデザインを追求。
さらに着る人の認知・運動機能や生活の変化に対応して、袖の開閉や留め具を選択できる柔軟性と、受注後7～14日で出荷可能なカスタムオーダーを実現しました。
2月21日、広島商工会議所ビル［ポートクラウド］にて発表会を開催し、今春より自社ECサイトなどで販売をスタートします。
※「インクルーシブファッション」とは、多様な人々が利用しやすく、楽しめるようにデザインされたファッションのこと
上質な生地とカスタマイズ性で、どんなライフステージでも輝ける装いを実現
『キルキセキ』は自社開発の上質なガーゼ生地（兵庫県播州織）を採用し、「全ての人がファッションを楽しんで自己肯定感を高めてほしい」という理念のもと、着ることで気分が上がるようなファッション性と快適な着心地を重視しています。
普通のシャツのような見た目ですが、ボタン留めが難しい人や点滴中でも着替えられる機能性が必要な方は、オプションでボタンをマグネットに変更したり、前たての第2ボタン下から袖口までを開いたり出来ます。
あらかじめ袖や身頃の留め具を選択できるよう縫製した製品を、出荷前にニーズに合わせた留め具を縫製して完成させる供給システムの構築により、短納期のカスタムオーダーを可能にしました。
【特徴】
1.デザイン：多様性に配慮しつつ、室内着・外出着を兼ねたスタイリッシュさと快適さを実現
2.柔軟性：ファスナー、マグネットなど、着る人の身体や生活環境に合わせて留め具や袖の開閉を選択可能
3.短納期：個別ニーズに対応したオーダーメイドの場合約1～2ヶ月かかる納期を、約7～14日で出荷
4.供給システム：あらかじめカスタマイズを想定した仕様で生産し、多様なニーズに応じつつ 無駄な生産を削減し環境に配慮
◎介護の想いやりから生まれた自社開発のダブルガーゼ生地
「こうのふく」は、創業当初から着心地にこだわり、兵庫県播州織の産地で自社オリジナルのダブルガーゼ生地を採用してきました。介護が必要な方は肌トラブルも多いため、滑らかで毛羽立ちの少ない上質な自社生地は高評価をいただいておりました。
その生地の風合いは変えずに、新たに色糸と白糸を組み合わせたシャンブレー生地を織り上げました。また、ダブルガーゼでは前例のない光沢加工処理を試み、さらにファッション性を向上しました。
■提供システムイメージ
※本製品は、広島市の新成長ビジネス事業化補助金を活用して開発しました。また広島県の経営革新計画の承認を受けており、持続可能なインクルーシブファッションの実現を目指しています。
【商品ラインナップ】
■シャツ（税込40,700円）
・レギュラーカラーシャツ：グラデーション・マゼンダピンク・パープルレッド・ラピスブルー
・バンドカラーシャツ：グラデーション・ライトグレー
サイズ：M／L
■パンツ
・ライトグレー・パープルレッド（税込26,400円）
・藍染パンツ 広島県福山市の「藍屋テロワール」とのコラボアイテム（税込66,000円）
サイズ：フリーサイズ
【カスタマイズオプション】
■前たての留め具変更
・スナップテープ／マグネット／面ファスナーに変更（＋税込3,960円）
■左右どちらかの袖を肘まで開く
・スナップテープ／ファスナーで閉じる仕様（＋税込4,510円）
・袖口まで全開する仕様（＋税込5,170円）
家族の介護経験から生まれた服ー売り場がないという課題を解決するために開発
「こうのふく」は、代表自身の次男と父の介護経験から、着替えが困難な人にもファッション性のある衣類の必要性を感じ、2018年に創業。個々のニーズに合わせたカスタマイズに対応し、一人ひとりに寄り添ったサービスを展開してきました。
しかし、その中で大きな課題に直面しました。
「介護靴の売り場はあるのに、介護服の売り場がない」。
靴は用途やデザインに応じて選べるのに、服はパジャマ以外の選択肢がほとんどなく、日常の外出着として選べる服が少ないという声が多く寄せられました。
「介護が必要でもおしゃれがしたい」 という声に応えたい想いはありましたが、要介護の方のニーズは多岐にわたり、既存のアパレル方式では対応しきれませんでした。
そこでインクルーシブルファッションに着目。着替えが困難な人もそうでない人も、一般の洋服売り場で購入できる仕組み を目指し、デザインの改良や提供システムの構築に取り組んできました。
『キルキセキ』は袖の開閉や身頃の留め具を選択できることで、介護が不要な元気な時から介護度の高い状態まで、一つの服を作り変えながら対応できる設計になっています。介護度や生活環境が変わった場合も、新たに服を買い替える必要がありません。
また、いわゆるパジャマや部屋着ではなくそのままお出かけもできるデザインのため、介護度の高い方でもできる限り社会とのつながりを保てることを目指しています。
担当者コメント
[こうのふく／代表 中藤 友栄]
次男は2歳の時急性脳症で、同じ時期に父も認知症から寝たきりになりました。動くことも食べることも、何も出来なくなってしまいましたが、自分らしい似合う服を着ることで最期まで笑顔で過ごすことができました。
服はただ着るものではなく、生きるチカラになるのです。
『着る』という行為で、あなたの日常に小さな『奇跡』を運ぶ。
その想いをこめて『キルキセキ』と名付けました。
『キルキセキ』発表会のご案内
日時：2月21日（金）15時～20時30分
会場：ポートクラウド 広島市中区基町5-44 広島商工会議所ビル9F
プログラム：
◎15:00 – 16:00 開場・サンプル展示自由見学
◎16:00 – 19:00 お着替え体験＆試着撮影
◎19:00～ トークセッション（ポートクラウド［本川起業s’Bar］コラボ企画）
発表会では試着体験や開発背景の説明も予定しております。ぜひご取材ください。
今後の展望
・2025年春よりキルキセキ公式オンラインショップを立ち上げ販売開始。
・広島市内にて展示販売会を企画中。時期は2025年春から初夏にかけて予定。
・新たなカラーバリエーションやアイテムの追加を予定。
・インクルーシブファッションの普及を目指し、クラウドファンディングも視野に。
「こうのふく」会社概要
社名：こうのふく
所在地：広島市安芸区瀬野1丁目42-26
代表：中藤 友栄（なかとう ともえ）
設立：2018年1月12日
TEL：080－1925－7340
mail：info@kounofuku.net