ワーク強靭化宣言!!猛暑対策品売上だけで60億円増加

開発者8割を作業製品へ/第1弾猛暑対策品で売上60億円Up/世界初の外部環境遮断素材/加工貿易で攻勢

株式会社ワークマンのプレスリリース

ワークマン318店、WORKMAN Pro10店、WORKMAN Plus615店、#ワークマン女子店78店※1とWORKMAN PlusⅡ16店の計1037店を展開する株式会社ワークマン(本社:群馬県伊勢崎市、代表取締役社長:小濱英之)は製品開発リソースを#ワークマン女子店(以下女子店)の一般客向け製品に集中投入してきた反動が少し出ています。作業服を扱わない「新業態」の女子店の立ち上げには成功しましたが、その代償を払っています。
※1 作業服を扱わない商業施設建屋内のWORKMAN Plus11店を含む

作業服中心のワークマンとWORKMAN Plusの「既存店」向けの作業服開発が手薄になっていました。結果、当社の作業服売上は伸び悩んでいました。既存店内で一般客向けの売場拡大=作業客向け売場を少し減らした影響もあります。だだ、売場面積よりも開発要員の投入不足と気候変動対策の遅れが大きいです。同じく売場をやや小さくした作業靴/手袋/工具などの作業用品は好調だからです。

女子店は製品開発要員をフルに投入して「専売製品化」(以前は既存店との共通品が多かった)を進めた結果、今後は主力である路面店の大量出店期に入ります。女子店は第1段階で都会の大型モール内に40店を直営展開して大盛況でした。都会発のブランドイメージが本命の地方まで浸透したため、第2段階として24年秋は3万〜8万人の地方都市で路面出店の攻勢をかけました。全店が当社平均超えの繁盛店になりました。但し、人口が少ない地方ほど広い客層の取り込みが必要なため、店名を女子から男性客も集客しやすい「Workman Colors」に改名します。25年のWorkman Colors新店は地方/路面店/フランチャイズで40店の出店が決まっています。25年5月には100店を超えて、7年半後には400店を達成します。

当社は女子店の業態が固まって本格出店期に入ったのを機に、24年後半から本業の作業服強靭化に開発の重点を移しました。社内の製品開発リソースは売上構成比をほぼ反映して8割が作業服を扱う既存店製品の専任にしました。残りの2割が作業服を扱わない女子店の開発要員です。作業服は当社本業の得意分野なので、開発要員さえ十分確保できれば短期間で成長軌道に乗ります。

実際に25年春から作業服業界を震撼させる「ワーク強靭化」の新製品が続々と登場します。本リリースで紹介する5種類の強靭化新製品の売上増加分だけで50億円になります。これらに酷暑用のファン付きウェアの25年新モデルの増産分10億円を加えると、猛暑対策品だけで60億円のワーク強靭化効果を達成します。地球温暖化に伴う猛暑対策品や通年作業服は作れば売れる環境なのに、新製品の投入が足りませんでした。

当社の既存店ビジネスは2018年のWORKMAN Plus店の開店以来変貌を遂げています。既存店では主力の作業服/作業用品に加えて一般客向けのアウトドアやアクティブウェアの比重が高まりました。最近WORKMAN Plus店では一般客向け製品が最大4割になっています。ただ一般客向け製品の内、4割強を作業客にご購入頂いています。作業客は少し派手な一般客用アウトドアウェアやレインウェアも仕事で着用することが多いです。

最近は作業客の人口自体が減少しています。若者の建設業離れも顕著で、流入が少ないです。高年齢の作業者は気象条件の過酷化もあり、引退が急増しています。猛暑や腰痛が原因で辞める方が多いです。そこで労働寿命を延ばすため、R&D投資を伴う革新的な新製品開発を行うのが当社の「快適ワーク研究所」です。研究所が開発したペルチェ半導体方式の冷暖房服(税込19800円)や腰痛ベルト内蔵パンツ(税込1900円)の25年新モデルもワーク強靭化計画に含まれます。

ワークマンやWORKMAN Plusの既存店の作業服売上が伸び悩んでいる原因は:

⓵作業服に対する組織的対応の弱さ

・女子店は大ブームになったため開発要員の注目が女子店に過度に集まり、結果的に本業が軽視された
 子供サッカーのように、ほぼ全員が女子店のボールを追いかけた
・開発リソースの集中投入で知見がなかった女性製品主体の女子店は立ち上がったが、過剰投入であった

⓶過大在庫による気候変動対応の遅れ

・圧倒的な強みがあった防寒作業服の販売期間短縮化への対応が後手に回った
 防寒服への過度な依存体質があり、気候が変わっているのに「寒くなるのを待った」
・店舗と本部で防寒製品などの過剰在庫があり、新製品を投入しにくかった
 重防寒品の在庫が多いので、温暖化に伴う軽防寒品や通年品へのシフトが遅滞した
・暑さは続くが夏物と冬物が売れない9〜10月は閑散期になり、前年比売上が落ち込んだ
 24年は在庫品の売り抜きのため猛暑が続く9月から重防寒品を店頭に出したが、反応は薄かった
・逆に夏物や熱中症対策品と通年作業服は開発すれば売れるのに、リソース不足で勢いがなかった
 ペルチェ半導体方式の冷暖房服は一番乗りだったが、一気に市場を制圧するパワーが不足していた
・結果として、防寒品の落ち込みを夏物や通年物で十分にカバーできていない

⓷アウトドアブームの一段落後の対応が後手

・アウトドアウェアは作業客が仕事で着る場合もあり、本業に近いため重点分野になった
・コロナ期のアウトドアブームはすさまじく、供給が追いつかない状態が続いた
 最盛期はアウトドアウェアとギアの売上は全体の5%に達した
・アウトドアブームが一段落した後も、ポジショニング変更や需要に見合った規模に調整ができなかった。アウトドアウェアはより広いアクティブウェアとして、機能性と運動性を重視した製品にしていく

以上、当社は計画生産で1年前に大量発注をかけて低価格を実現しているため、1年サイクルの製品開発で小回りが利かない欠点があります。それにしても、気候変動への対応が遅すぎたことは反省しています。

「ワーク強靭化」計画の基本方針:

⓵作業服/作業用品とWorkman Colors店の製品開発組織を分離して作業服にリソースを集中投入

・開発組織を作業服中心の既存店向けと作業服を扱わない新業態店向けの2つに分割した
・既存店向けと新業態店向けへの開発資源投入は1対1だったが、これを売上規模に応じて8対2にした。開発体制の強化で、初年度の25年には強靭化目標の半分は達成できる見込み

⓶季節に合った品揃えの実現

店舗と本部の防寒品の在庫適正化が完了したので、季節に合った品揃えに移行できる
・1年を夏物(3月〜9月)、夏秋物+秋物(9月〜11月)、冬物(10月中旬~2月)の3シーズン化する。一番の特徴は夏物の販売期間が7ヶ月と長くなり、冬物の販売期間が縮小したこと。冬から夏までの移行期間は短いので春物は省略する(3月から夏物)
・販売期間が1年の半分超えになった夏物と猛暑対策品を最優先開発アイテム=成長エンジンとする
・4月と10月に販売ピークを迎える通年作業服は冬物の減少分を補完できる重点製品
・閑散期だった9月〜10月には夏秋物/秋物の新たな製品カテゴリーを新設する
 基本的に夏秋物/秋物と通年品で、冬物の売上減少分を挽回する
 夏秋物/秋物は当社にとって新たなカテゴリーのため、複数年をかけて人気製品を育てていく

今春の「ワーク強靭化」計画第1弾の新製品の紹介:

競合先に大きな脅威を与える当社にしかできない機能や価格の自信作ばかりです。

①着た方が涼しい猛暑対策「XShelter」シリーズ  税込1900円~2900円、12型47万着生産

XShelterは当社が海外素材メーカーと共同開発した世界初の衣料業界の常識を変える新素材で、外部環境(今回は猛暑)を無効化して究極の「無感覚状態」を実現
XShelterには下記の3種類の用途がある:

1)XShelter〝暑熱″シリーズ 
気温/湿度/輻射熱/風の暑熱4大リスクを軽減できる超気化冷却方式の暑熱緩和作業服と一般衣料
14の暑熱軽減機能を満載した猛暑対策衣料の決定版
窓ガラスの4倍の断熱力/日傘と同じ遮蔽率/カーテンと同じ紫外線遮蔽効果/合繊の3倍の速乾性能

2)XShelter〝超透放湿″レインウェア
夏にレインウェアは通常ムレて着られないが、これを超透湿と超放湿機能でムレを緩和
当社スタンダード製品の7倍の透湿と放湿機能があり、1時間に3ℓもの汗を開放できるためムレにくい

②強化すべき作業服分野での新製品投入

1)「ワンダーストレッチ」シリーズ通年作業服  上下で税込3400円、3型50万着販売

建設技能労働者300万人に対して強気の50万着生産だが、以下の根拠で「絶対」に売り抜く自信あり:

・防寒作業服市場が縮小する中で、通年作業服は実売期間が長くなり需要が増えている

・デザイン性が高くかつで他社定価の1/3を実現

・ベーシックデザインの当社同等品(累積販売370万着)は上下で税込4400円なので

・海外工場の製造ラインを借りきって生地と副資材を当社が供給して加工賃だけを支払う「加工貿易品」

◇当社の加工貿易では、製造ラインのアイドルを発生させない素材供給計画と生産計画立案/中国素材メーカーへの発注と買取り・検品・保管/素材の海外工場への3国間輸送と工場所在国での保税輸入手続き/ 製造指導と検品の立ち合い/日本への輸出手続き/中国と工場所在国、工場所在国と日本間の船腹確保と海上運賃と横持ちの費用の支払/輸出入諸チャージの支払/全工程(フルにはカバーできない)の保険付など膨大な手間と長期の資金負担が発生する代わりにダントツの最安値を実現 

◇当社供給素材が1点でも遅れると生産ができない、製造ラインの稼働保証をしているので未稼働でも工賃を支払う、逆に安全在庫を持ちすぎると資金負担が重くなるのでオペレーション難易度は極めて高い

加工貿易の第2弾として25年秋には上位モデルの「通年作業服上下で4800円」が登場します。今後は毎年、当社の人気PB作業服を加工貿易品で置き換えていきます。当社の負荷は重くなりますが、加工貿易品により異次元のワーク強靭化が実現します。

2)「ZERO‐STAGE」猛暑対策作業服シリーズ  上下組で税別6800円、5型26万着販売
当社が得意な機能をフルに搭載して、猛暑時の快適ワークを実現する製品
加工貿易では究極のコスパを実現したが、本製品は猛暑時の安全と命を守る機能を極限まで追求

・44年間の当社夏物作業服ノウハウの集大成として、これ以上はないが登場

・帝人フロンティアの高級スポーツ用素材を使って法人用ECOとJIS静電対応に加えて、10の付加機能を搭載

・当社で最上位の作業服となるが、大規模イベントと店舗内外を埋め尽くす販促媒体で作業系の客層を拡大

・有名アーティストとのコラボ製品で強気の26万着を売り抜く(カジュアルコラボ製品も登場)

③ペルチェ半導体搭載冷暖房服25年新モデル  税込19800円、2型10万着販売

・地球温暖化の時流に乗った「作れば売れる」製品が今年も大幅に進化

・冷却ポイントを3箇所から5箇所に増加、更に世界最小クラスのバッテリーを搭載して価格は据え置き

・今年は他社の市場参入もあるが、先行者利得とダントツの新機能で2番手との差を拡大する

・スイッチ一つで「冷却」モードから「温熱」モードにチェンジするので冬期の着用も可能

上記の地球温暖化関連の新製品はフォローの風が吹いているため、強気の50億円の販売を目指しています。これに絶好調のファン付きウェア25年新モデルの増産分を加えると猛暑対策の「ワーク強靭化」がかなり進捗します。今後は閑散期になっている9月〜10月対策が当社の一番の課題です。先ずは夏秋物と秋物の新カテゴリーを立ち上げて、加工貿易で通年作業服を異次元に強化します。これらにより26年にはワーク強靭化を達成して、作業服を更なる成長軌道に乗せます。

<ワークマンの概要>
社名:株式会社ワークマン
住所:東京本部:東京都台東区東上野4-8-1/関東信越本部:群馬県伊勢崎市柴町1732
業種:フランチャイズシステムで、作業服、作業用品およびアウトドア・スポーツウエアを販売する専門店チェーン

上場:東証スタンダード市場(7564)

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