株式会社ジンズホールディングスのプレスリリース
目を通じた、幸福の追求。ヘルスケア領域でもイノベーションの挑戦を推進!
JINSは近視のない世界の実現を目指し、産学連携で近視の進行抑制にかかわる研究開発を推進しています。また、アイウエア業界ではめずらしく社内にR&D(研究開発)室を設け、光の研究を⻑年積み重ねてきました。こうした研究のなかから、ブルーライトから⽬を守るアイウエアや、⽬に必要とされる光のバイオレットライトを選択的に透過するレンズ、社会問題でもある睡眠の環境を整えるアイウエアなど、アイウエアの可能性を広げる⾰新的な商品をいち早く⽣み出してきました。こうしたヘルスケア・イノベーションによって、目を通じた幸福を追求し、人々が長く幸せな人生を過ごせる社会の実現を目指しています。
このような背景のもと、今回JINS店舗でメガネ販売時に取得した度数情報や購入者属性を匿名情報に変換したビッグデータを用いて、大阪大学の川崎良教授(大阪大学大学院医学系研究科 社会医学講座公衆衛生学 教授、医学部附属病院AI医療センター 副センター長)と共同研究を開始。さらに、データの解析方法の検討などにおいては同大学 脳神経感覚器外科学(眼科学)にもご協力をいただくことで、多角的な知見による考察を行います。
多角的な視点から分析できるビッグデータを活用し、有益なエビデンスに期待
これまで報告されている屈折状態(近視、乱視、老視)の研究の多くは、限られた地域や年齢層で行われているという課題がありました。一方で、メガネ店の販売記録データの規模は、従来使用された研究データよりもはるかに多く、ビッグデータと呼ばれており、疫学研究において貴重な情報源となります。JINSは全都道府県に500店舗(2024年9月末時点)を構え、幅広い地域や年代でメガネを購入されたお客様のメガネレンズ度数に関するビッグデータを有しています。そのため今回の共同研究で、メガネレンズ度数について年齢差や地域差、性差などを多角的な視点から分析することが可能となり屈折状態の疫学研究に有益なエビデンスを提供できることが期待されます。
また、屈折状態の疫学的特徴の変化とそれに伴う視力障害のリスクに関する貴重な洞察を提供することで眼科医療へ役立てていただくことも目指します。今後もJINSは、アイウエアに長年たずさわってきた企業の使命として、人々の目の健康の向上に貢献してまいります。
川崎良教授コメント
我が国は世界的に見ても近視の頻度が高く、こどもから大人までより一層その頻度が高くなっていることが示されています。その一方で、どのような年代で、近視の度数がどのように推移しているのか、また、地域ごとにどのように差があるのかなどはまだわかっていない点が多く残されています。
今回、メガネの度数というところに着目して近視の程度や頻度、分布を理解する貴重なデータをJINSと共に研究することは、我が国の、そして、世界の屈折異常対策に寄与できる知見を明らかにしていくことを期待しています。
【プロフィール】
2023年 – 現在大阪大学, 大学院医学系研究科社会医学講座公衆衛生学, 教授
2021年 – 現在大阪大学, 医学部附属病院AI医療センター, 副センター長
2020年 – 大阪大学, 医学部附属病院AI医療センター, 特任教授
2017年 – 大阪大学, 大学大学院医学系研究科・視覚情報制御学(トプコン), 寄附講座教授
2015年 – 山形大学, 大学院医学系研究科公衆衛生学, 准教授
2013年 – 山形大学, 大学院医学系研究科公衆衛生学, 助教
2007年 – メルボルン大学Centre for Eye Research Australia, 研究フェロー
1997年 – 山形大学, 医学部眼科, 助手
<ビッグデータの取り扱いについて>
・本研究で用いるデータはすべて、JINS社内で個人名を削除し研究用IDを付与して単体で個人が特定できないように秘匿性の高い形式に加工して厳重に管理され、本研究に役立てられます。
・大阪大学およびJINSが共同研究として実施する本研究結果は集団全体の分析結果として公表させていただきます。個人の結果が公表されることはありません。
・メガネを購入された皆様が不利益を受けたり、危険性が生じたりする可能性はありません。
・詳細は下記の「大阪大学との共同研究について」をご覧ください。