絵画の「モード」を問い直す──「絵になる」とはどういうことか?
特定非営利活動法人 青山デザインフォーラムのプレスリリース
ADF(NPO青山デザインフォーラム)は、アート展「ADF Art Gallery Project」の30回目として、絵画を「コーディネート」することで、その新しい在り方を提示するアーティスト田岡智美の個展「COODE ’24 : FRUiTS JUICE DRINKS (+ OLD SPICES )」を2024年10月18日(金)から11月2日(土)まで開催いたします。
本展のタイトルで FRUiTS(フルーツ)の i が小文字になっているのは、原宿に集まる若者たちのファッションを記録した伝説的なストリートスナップ誌『FRUiTS』に由来します。高級なブランド服への反発として古着を取り入れたストリートファッションに影響を受けた田岡は、その独特な視点から美術における展覧会の在り方や絵画の在り方に疑問を投げかけます。
「ファッションの世界では、常に新しいものだけが良いものではなく、当時、価値がないと言われていたものに今、価値が現れたりする現象や、新しいものと古いものを上手く組み合わせる文化がある」と田岡は語ります。アートの世界では、展覧会のたびに新作を展示することが前提とされ、過去作が再び展示されることは多くありません。しかし、本展に際し、田岡は「過去に作った作品、ある部分だけを切り取ると古いものや失敗作、チープなものも、それらをうまくコーディネートすることで”今”の美術作品に変えることができるのではないか」と考え、自身が受験生や大学生だったときに描いた油絵をアレンジした作品を制作しました。
また、梱包材ないし支持体として用いられるロープや木箱、発泡スチロールなど、作品をとり巻く異質な素材が「アクセサリー」のように使用されることもあります。わずかなバランスの変化でも全体の印象は全く異なるものになるかも知れません。田岡は絵画を「コーディネート」することで、「絵になる」というのはどういうことなのかを探求しています。
新しいものや質の高いものばかりでは時には飽きてしまうこともあります。しかし、この時には「合わない」と思われるような組み合わせが新しい美意識や流行を生み出すこともあるように、田岡は、古いものや価値がないと思われているものを「スパイス」のように効かせることによって絵画の在り方を更新します。10月19日(土)18時から、『FRUiTS』創刊者の青木正一氏と彫刻家の鈴木操氏をゲストに招き、トークイベントを行いますのでお気軽にお立ち寄り下さい。
田岡智美 プロフィール
1995年 千葉県生まれ
2019年 武蔵野美術大学 造形学部 油絵学科 卒業
2021年 武蔵野美術大学大学院 造形研究科 美術専攻 油絵コース 修了
個展
2020年「Zigusoopazurucoodineito」(数寄和)
主なグループ展
2024 年「HOLBEIN ART FAIR 2024」(+ART GALLERY)
2022 年「Somewhere in between」(THE blank GALLERY)
2022 年「HOLBEIN ART FAIR 2022」(+ART GALLERY)
2021年「ART AWARD TOKYO MARUNOUCHI 2021」(丸の内オアゾOO広場)
2021年「HOLBEIN ART FAIR 2021」(+ART GALLERY)
2021年「Born New Art」(+ART GALLERY)
2020年「ホルベイン・スカラシップ成果展」(佐藤美術館)
2019年「買える!アートコレクター展」(MEDEL GALLERY SHU)
2019年「DorooinguDorouwingu」上久保徳子・田岡智美 二人展(Art Center Ongoing)
2018年「WONDER SEEDS 2018」(トーキョーアーツアンドスペース本郷)
田岡智美 「COODE ’24 : FRUiTS JUICE DRINKS (+ OLD SPICES)」展開催概要
会期 |
2024年10月18日(金)~11月2日(土)※日祝休 |
時間 |
11:00~18:00 |
会場 |
GARDE Gallery (東京都港区南青山5-2-1 ALLIANCEビル4F) |
入場 |
無料 |
作品販売予定URL |