インクルーシブファッションプロジェクト「Play fashion! for ALL」イベントレポート
株式会社アダストリアのプレスリリース
■バディウォーク東京 for all 概要
開催日:2024年4月27日(土)
会場:東京都豊島区・池袋西口公園野外劇場 グローバルリングシアター
バディウォーク東京 for allは、誰もがお互いを尊重し支え合い、人々の多様な在り方を認め合える「共生社会」という考え方を、エンターテインメントを通じて広げることを目的に、NPO法人SUPLIFEが年に一度開催しているチャリティーイベントです。(https://suplife.or.jp/bw/)
アダストリアグループでは、障がいの有無、年齢、ジェンダーに関わらず、すべての人々がファッションを通じて個性を輝かせることを目指し、インクルーシブファッションプロジェクト「Play fashion! for ALL」を推進しています。
グループとして昨年に続き2回目のイベント参加となる今回は、グループの特例子会社「アダストリア・ゼネラルサポート」がイベント協賛を行い、グループ各社のブランド、社員とその家族が当日のイベントに参加しました。
「Play fashion! for ALL」では、全国各地でのイベント参加・開催を通じてインクルーシブデザインの考え方を広く発信すると同時に、製品の作り手である自社グループ従業員に対しても「知る」「考える」機会の提供と啓蒙活動に取り組んでいます。
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アダストリア インクルーシブ Collection!
「誰もが楽しめるファッション」 をテーマに、アダストリアグループの人気ブランドのアイテムをコーディネートしたファッションショーを開催しました。
集まったモデルは総勢22名。これまでPlay fashion! for ALLの活動を通じて出会ったインフルエンサー、車椅子モデルなどの方々や、アダストリアグループスタッフの家族、特例子会社アダストリア・ゼネラルサポートの社員などが参加。
大人、子供、男性、女性、痩せ型、ぽっちゃり、低身長、高身長、車椅子、半身麻痺など、
年齢、性別、体型、服の着脱のしやすさ等、ファッションへのニーズが異なる様々なモデルが登場し、ウォーキングを披露しました。
全てのコーディネートは、アダストリアの人気ブランドで商品企画やプレスを担当するスタッフが、それぞれのモデルとじっくり相談しながらスタイリング。
参加したアダストリアのスタッフにとって、多様なお客さまのニーズを直接伺いながら、「誰もがファッションを楽しめるデザインとは?」という問いに向き合う、学びの多い機会となりました。
会場内の「Play fashion! for ALL」のブースでは、「着やすい・着たい服」の展示・試着会を実施。
障がいを持つ当事者の声から生まれた、困りごとを解決するギミックをつけたアイテムや、ブランド店舗で販売されている商品の中から、当事者視点で「着やすい・着たい」要素を持ったアイテムを集め、障がいの有無に関わらずファッションを楽しむアイディアを紹介しました。
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モデルスタイリング紹介
モデル:(左)COCO/インスタグラマー、(右)カンタ/小学生
スタイリング:LOWRYS FARM KIDS
・インスタグラマーとして活躍するCOCOさんは、後ろの首元だけがゴムになっていて前後の判断もしやすく、上から楽に着脱し易いワンピースをセレクト。ダウン症のシンボルカラーであるブルーとイエローのヘアピンがポイント。
・ カンタさんは、ウエストオールゴムではきやすいショートパンツに、身巾や丈もゆったりとしたシルエットで着脱がしやすく、可動域の広いシンプルなTシャツを合わせたさわやかコーディネート。デニムの帽子はアクティブに動いても脱げにくいアジャスター付きです。
モデル:(左)笑愛/小学生、(中)葉音/高校生、(右)ゆら/中学生
スタイリング:repipi armario
・笑愛さんは、チュールワンピースにオーバーサイズのシアーシャツを羽織ったトレンドのガーリーコーデ。
アクティブに活動できるよう、ウエストがゴムで着脱しやすく、肌触りのよいキュロットパンツを合わせました。
・葉音さんは、ウエストゴムのティアードスカートと、裾フリルのゴムシャーリングタンクトップを合わせて、気になるお腹周りをカバーする大人っぽいスッキリスタイル。足元は外反母趾でもきつい感覚がなく履けるサンダルをチョイスしました。
・ゆらさんは、今シーズンのティーンに大人気のスポーティコーデで登場。サイドリボンが特徴の、ウエストがオールゴムで着脱しやすいパンツと、カラフルな小物やタイダイTシャツを合わせました。
モデル:(左)miyu/フリーモデル、(右)キャシー/アダストリアPR
スタイリング:FOREVER21
・フリーモデルのmiyuさんは、座った姿勢が長い車椅子ユーザーにうれしい伸縮性のあるレース編み素材で、ウエストオールゴムの着脱しやすいスカートと、チュールドッキングTシャツを合わせたスポーツMIXコーデ。
・キャシーさんは、メッシュワンピースを使ったレイヤードスタイル。スリムな体型を隠さずに活かして見せる、涼しげでヘルシーなこれからの季節にピッタリのコーディネートです。
モデル:(左)さくら/アダストリア生産本部 品質管理部、(右)モデル:yuwsuke/会社員
スタイリング:O0u
・身長が高く、いつも丈感でのお悩みがあるさくらさんは、どんな体形の方にも寄り添えるウエストゴム&好きな位置に着けられるベルト付きスカートで、バランスを調整しています。
・肩幅が広いことがお悩みのyuwsukeさんは、伸縮性のあるニットの羽織で、肩幅をカバー。メインカラーを合わせたリンクコーデです。
モデル:(左)セナ/社会人1年目、(右)ナオ/社会人2年目
スタイリング:LOWRYS FARM
・車椅子ユーザーのセナさんは、座った時にキレイに見える「座りコーデ」の提案。ショートパンツとくるぶしシューズを合わせて脚長効果抜群。トップスはフィット感のあるインナーとシャツの羽織りで肌見せ量のバランスもばっちりです。
・華奢な体型がお悩みのナオさんは、透け感があり、丈を調整できるワンピースとショートパンツを合わせて、小柄でもすっきり見えるコーディネートに仕上げました。足元は厚底のサンダルでスタイルアップ効果を出しています。
モデル:(左)茶田ゆきみ/車椅子モデル、(右)伊藤俊幸/作業療法士・モデル
スタイリング:HARE
・車椅子ユーザーの茶田さんは、大好きなスカートがいつもタイヤに巻き込まれてしまうのが、お悩み。今年大人気のドローコード付きのスカートは、ドローコードを絞ることで丈が短くなるので、その人の丈に合わせられる優れものアイテムです。
・身長190㎝の伊藤さんは、くるぶしまである丈の袴デザインのパンツで、サイズバランスを考えたコーディネートです。パンツの裾が広がっているので、着脱もしやすいアイテムです。
モデル:(中)坂本彩華/大学生
スタイリング:PAGEBOY
・袖丈やボトム丈のサイズ感にお悩みのある坂本さんは、長袖でも車いすの操作がしやすいよう、やわらかい素材のカーディガンと、足の長さが左右違っても気にならない、アシンメトリーなスカートで、コーディネートしました。
モデル:(左)渥美昌子/アダストリア ウェルネス事業部長、(右)海老名七星/料理人
スタイリング:Anui
・ジェンダーフリーブランドAnuiを使ったペアコーデ。デニムやTシャツはサイズ展開が幅広く、様々な身長、体格の方に対応しています。Tシャツの袖のロールアップは、オシャレ感をプラスしながらシルエットの調整もできる万能テクニックです。
モデル:(左から順に)いだかのん/小学生、みなみ/アダストリアPR、実花/小学生、加藤明人/グラフィックデザイナー
スタイリング:GLOBAL WORK
・家族のおでかけをテーマに、カラーやアイテムをリンクさせたスタイリングです。
・ママ役のみなみさん着用の丈の長さが調整できるジャンパースカートは、どんな身長の方でも着やすいアイテムです。裾がドローコードで絞れるのでめくれにくく、大股で歩いたり、しゃがんだりする機会の多い子ども連れのお出かけにも活躍します。
・パパ役の半身麻痺の加藤さんは、いつも腕を固定する必要があるため、ポケットつきパーカーをチョイス。裏面の滑りが良い素材を採用しており、着脱もスムーズです。ウエストゴムではきやすく、ずり落ちないパンツとのコーディネートです。
・かのんさん着用のセットアップのビスチェは、前部分にボタンが付いているので前後が分かりやすいアイテムです。
パンツはウエストゴムなので履きやすく、気になるお腹周りもセットアップ効果でスッキリ見える、おしゃれ度アップのコーディネートです。
・実花さんは、大人のトレンドのシアーシャツとラウンドショルダーを組み合わせたオールホワイトのちょっぴり背伸びスタイル。家族でお揃いのつば広ハットは、あごひも付きで風に飛ばされる心配がありません。
モデル:鈴木大輔/アダストリア・ゼネラルサポート、Play fashion! for ALLメンバー
スタイリング:BAYFLOW
・車椅子ユーザーの鈴木さんは、タイヤで洋服が汚れてしまうので、普段は明るい色を着用しないとのこと。
今回は、思い切って白のパンツや、イエローのアイテムに挑戦。オーバーシルエットの裾幅のあるパンツと、柔らかい素材のジャケットが動きを邪魔しないコーディネートです。
モデル:土井唯菜/アダストリア・ゼネラルサポート、Play fashion! for ALLメンバー
スタイリング:Play fashion! for ALL
・インクルーシブデザインの考え方をもとに「着やすい・着たい服」として、通常販売している商品にギミック加工を入れたアイテムです。土井さんの身長に合わせる為に、ジャケットは肩から袖にかけて、ジャンバースカートは左右にそれぞれ紐を付ける事で、長さ調節が出来る様に仕上げました。
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参加モデル・スタッフの声
海老名七星さん
今まで、サイズが合わないことやスタイリングが分からず、ファッションにあまり興味がなかったのですが、ブランドの人と一緒にスタイリングをしたことで「着やすい・着たい服があるのだな」と新たな可能性を自分の中で広げられました。今後は、まだ知らないブランドや有名なブランドの服なども着てみたいです。
葉音さん
すごく楽しかった!
衣装合わせの時、いっぱいのお洋服の中から「どれを選んでも良いよ~」って言われて、好きなお洋服を選んで、いろいろ着られて、夢みたいだった!
ゆらっちとえまちゃんと何回も練習して本番はすごく上手に出来たと思う!
初めてのファッションショーは緊張したけど、みんなが応援してくれてすごく楽しかった!
葉音さんのお母さま
衣装合わせの時から「どうなるかなぁ」と思っていたのですが、repipi armarioの遠藤さん他、スタッフの方々が温かく迎えてくれたお陰で、どんどん好きな洋服を選んで、とても楽しそうでした。
本番までは、ゆらっち、えまちゃんと一緒に何度も練習をし、そのかいあって、当日は凄く楽しそうに3人でステージを歩くことができ、母の心配を吹き飛ばす、とても上手なパフォーマンスをしてくれました。子どもは親が思っているよりも、ずっとずっと成長しているし、ずっとずっと可能性を持っているなぁ、と改めて思いました。
小さいお子さんをお持ちの親御さんの中には、まだまだ将来に不安を持っている方々もいらっしゃると思います。その方々が大きく成長している葉音を見て、ご自分のお子さんの未来を楽しみにしてくれたら、嬉しいなと思います。
アダストリアGLOBAL WORKプレス/菅 悦子
衣装合わせの際、こだわりや配慮ポイントを分かりやすく伝えてくださったので、とてもスムーズにスタイリングすることができました。特にお子様モデルの2人は、衣装をとても気に入ってくれたようで、可愛らしい笑顔がとても印象的でした。
今回のイベントで、それぞれの特性や制約の中でも「ファッションを楽しみたい」というお気持ちが伝わり、改めて多くの方がインクルーシブファッションを楽しめるようになるといいなと思いました。
GLOBAL WORKのこだわりである「着心地の良さ」を追求することで、障がいの有無に関わらず、より多くの方に支持していただけるようなブランドを目指せると感じました。
アダストリアPAGEBOY Anuiプレス/柴田有紀子
坂本さんは、とても明るく、試着のサポートにも慣れていらっしゃる雰囲気でした。
最初に着たいと思ったスカートが、丈が長く車椅子に巻き込まれそうなど、気になる部分があり、「あと少しこうだったら、、、」と残念な気持ちをいだかれている印象も受けました。
七星さんが着用されているデニムは、元々「脚長効果」を謳った商品ではありませんが、切り替えによって膝の位置があがり、脚長に見える」とコメントいただくなど、ブランドの意図していない部分で、商品の魅力を引き出していただけたなと感じました。
今回、このような大きなイベントに参加することで、SNSより広範囲な媒体に取り上げていただき、一人でも多くの当事者の方に取り組みを知っていただくことができると感じております。今後とも会社としてこのような取り組みがあった際は、ブランドとして積極的に参加したいです。
アダストリアPAGEBOY プレス/三宅柚衣
モデルの皆さんはそれぞれファッションに対するこだわりがしっかりとしていたので、提案にも困らずお話しをしながら楽しく進行出来ました。一方で、ご自身の身体のことを考えて挑戦できなかったファッションも本当に多くあると感じました。今回、丈詰めなど多少の調整を加えることで、自分もこんなファッションができるんだ!と喜ばれていたのがとても印象的でした。
今後も障がいの有無にとらわれず、誰もがファッションを楽しめる機会が増えればなと感じました。今回のイベントを通して初めて挑戦していただいたファッションがあるように、
PAGEBOYを通して、ファッションの可能性が少しでも広がればうれしいです。
アダストリアFOREVER21マーチャンダイザー/山村彩花
モデルのmiyuさんは、ファッションが大好きで、過去に挑戦した髪色をみせてくれたり、スタイリングの際もこういったものを着てみたい!!など、とても楽しかったです。一方で、可愛いと思ったアイテムでも、実際着てみたら車椅子にひっかかったり、ポイントとなるデザインが隠れてしまったりと想像していたよりも着た時のイメージを考えるのは難しいと感じました。
シワになりにくい素材だったり、着脱しやすい生地選定や工夫はすべての方に共通する「着やすい」要素なので、意識しながら商品作りに活かしていきたいなと思っています!
アダストリアPlay fashion! for ALLプロジェクトリーダー/大谷知加子
私たちのプロジェクトは、アダストリアのミッションである『Play fashion!』のもと、「すべての人がもっとファッションを楽しめる社会を創る」ことを目指しています。
バディウォーク東京を運営しているSUPLIFE様は「どんな人もその人らしく暮らしていける社会創る」ことを理念に活動されており、ともに活動することで「ファッションの力で共生社会を創る。」一歩を踏み出す事が出来れば。という想いで参加しました。
またダウン症の方をはじめ、さまざまな障がいのある方に、fashionという仕事に少しでも興味を持っていただき、将来の選択肢に加えていただけたらうれしいと思っています。
今回、「障がいを知ること」「それぞれのファッションのお悩みに耳を傾けてもらうこと」を目的に8ブランドのスタッフも参加し「全員がファッションを楽しめる企画だった」「ピースフルなイベントで、普段関わりのない方々との交流ができよかった」などの声が聞けて、プロジェクトを通じて社内の理解も少しずつ進んでいると感じています。
プロジェクトとして、「“着やすい・着たい服”は、実は既存のアダストリアブランドの商品の中にもある」ということを、当事者の方々に知っていただくことから始めています。
着やすく加工を施したギミック製品を当事者の方々に知っていただき、実際に触ってご意見をいただくことを目的に、定期的な試着会を予定しております。12月の世界障がい者デーに向けてもイベントを企画しています。ぜひ多くの方々にご参加いただければ幸いです。
■インクルーシブファッションプロジェクト「Play fashion! for ALL」
アダストリアのミッションである「Play fashion!」を、障がいの有無、年齢、ジェンダーに関わらず、すべての人に届けたいという想いから発足した、インクルーシブな社会の実現を目指すプロジェクトです。障がいや持病に関わらずすべての人が「着やすい服」の企画・制作や、特別養護老人ホーム・介護施設等の介護職員ユニフォームの制作、企業や業界の枠を超えてのイベント開催などの取り組みを行っています。
<プロジェクトWEBサイト> https://playfashion-forall.jp/
<公式Instagram> https://www.instagram.com/adastria_playfashionforall/
■株式会社アダストリア・ゼネラルサポート
株式会社アダストリア・ゼネラルサポートは、アダストリアグループの障がい者雇用の促進と業務の総合的なサポートを提供する目的で2013年12月に設立(2014年5月に特例子会社認定)いたしました。2023年現在、210名を越える障がい者の方が活躍しています。障がい者と健常者が同等の生活や活躍が出来るノーマライゼーションの精神のもと、一人ひとりの個性を大切にし、相互協力関係(チームワーク)の中でイキイキと輝きを発し”喜び””働き甲斐”のある環境を追及してまいります。
<本部所在地>〒150-8510 東京都渋谷区渋谷2丁目21番1号 渋谷ヒカリエ
<事業所所在地> 国内4拠点(茨城、山形、群馬、福岡)
<URL> https://www.adastria-gs.co.jp/
■株式会社アダストリア
株式会社アダストリア(代表取締役社長:木村 治)は、「グローバルワーク」「ニコアンド」「ローリーズファーム」など、グループで30を超えるブランドを国内外で約1,500店舗展開するカジュアルファッション専門店チェーンです。2023年に創業70周年を迎え、ファッションを通じてすべての人の人生をワクワクさせる「Play fashion!」をミッションのもと、人と情報が行き交うオープンなコミュニティをつくり、新たな価値を生み出す“グッドコミュニティ共創カンパニー”となることを目指しています。
<本部所在地> 〒150-8510 東京都渋谷区渋谷 2丁目21番1号 渋谷ヒカリエ