特定非営利活動法人 ZESDA(日本経済システムデザイン研究会)のプレスリリース
■日本の伝統を世界へ
日本の伝統素材を海外のデザイナーに提供して創造をプロデュースしている一般社団法人SAKURA COLLECTION(代表理事:田畑則子)は、1月22日から24日にニューヨークでの展示会とファッションデザインアワードを開催しました。
ZESDAは2016年より同法人をサポートしています。ファッションショーの運営支援、クラウドファンディングの実行支援や、日本政府を巻き込んだ協力体制づくりの支援、審査員やスポンサーの紹介、ニューヨークでの販路拡大支援等を行ってきました。今回の「SAKURA COLLECTION 2024 in NY」でも企画・運営・広報面で、支援を行いました。
サクラコレクションプロジェクト(ZESDA Webサイトより) https://zesda.jp/sakuracollection_project/
過去の主な支援活動
・2018年3月1日(木)SAKURA COLLECTION開催のご案内 https://zesda.jp/2018-01-03-153807/
・SAKURA COLLECTION 2016-2017 in YOKOHAMA https://zesda.jp/2017-04-12-081006/
▲SAKURA COLLECTION FASHION DESIGN AWARD
・SAKURA COLLECTION Webサイト https://www.sakuracollection.com/
・SAKURA COLLECTION Instagram https://www.instagram.com/sakura_collection.gram
・SAKURA COLLECTION Facebook https://www.facebook.com/sakuracollection.japan
また、今回のSAKURA COLLECTIONは、かのForbes誌にも取り上げられました。日本の伝統素材をファッション史の中で重要なものとして位置付け、SAKURA COLLECTIONの意義を伝えています。NY上陸を果たした2022年から更にグレードが高いステージに上がることに成功したと言えるでしょう。
“ファッション史において見落とされているものがあるとすれば、それは日本のテキスタイルです。”
” サクラコレクションは、インディペンデントなファッションデザイナーが自分たちのブランドにふさわしい日本のテキスタイルを見つけることを手助けし、同時に日本のテキスタイルを国際的なステージに引き上げます。”
(Forbes誌の記事より和訳・抜粋)
The Sakura Collection Is Bringing The Art Of Japanese Textiles To NYFW(Forbes 2024年2月6日)
https://www.forbes.com/sites/nadjasayej/2024/02/06/the-sakura-collection-is-bringing-the-art-of-japanese-textiles-to-nyfw/?sh=141ec88274de
■ニューヨークで感じた日本の伝統素材の可能性
展示会では、米国への販路開拓を目的に、遠州綿紬、大島紬、佐野藍など国内の伝統素材・織物を紹介。例えば、佐野藍(ZESDAは別途佐野プロジェクトで支援しています)の生地は、多くの方から「Beautiful !」と感想をいただき、実際に購入したいとの声もありました。
佐野プロジェクト(ZESDA Webサイトより) https://zesda.jp/sano_project/
▲伝統素材を紹介する展示ブース
▲ZESDAが支援する佐野藍も生地を展示しました。
また、展示ブースの運営には、NYファッション工科大学(通称FIT)の学生達もインターンで参加しました。若いクリエイターが早くから日本の伝統素材に触れることで、将来のコラボレーションの可能性がさらに広がっていきます。
▲展示ブースの運営インターンで参加していたNYファッション工科大学(通称FIT)の学生達
ファッションデザインアワードは展示会の2日目である1月23日にファッションショーの形式で開催されました。200点もの応募の中から、10名のファイナリストを選出して行うアワードの集大成です。
今回のアワードでは、新潟県の絹織物「夏塩沢」とアップサイクルデニム「One-o-Five」を素材として使用。日本国内で着物の需要が小さくなる中で、絹織物の生地としての可能性を広げるため、世界中のデザイナーとのコラボレーションで衣装を制作しました。
太鼓の合図でショーが始まると、会場にいたファッションやテキスタイル関係者がステージ周辺に続々と集まり、立ち見の方もいるほど盛り上がりました。ニューヨークで活躍するセレブリティ、青木恵子さんらが審査員を務めた本アワードは、マレーシア出身のJun Bing Chinさんの作品が優勝を飾り、幕を下ろしました。
青木恵子氏 Instagram https://www.instagram.com/keikoonoaoki/
▲見事優勝を飾ったのはJun Bing Chinさんの作品
▲Jun Bing Chinさんによる作品
テーマ素材とされた夏塩沢は、ショーで衣装を身につけた海外のモデルの方々からも好評で、「とてもやわらかくて着心地が良い」「質感がとても気に入った」といった声をいただきました。また、デザイナーにとっては、日本の伝統素材と触れることで、新たなインスピレーションを得られる機会となりました。
▲ファッションデザインアワードの様子
▲ファイナリストの衣装を身につけたモデルたち
日本でも、日本テレビがニュース番組のなかで、伝統織物の事業承継問題との関係を含め、しっかりと深掘りされたコンテンツを発信してくれました。
・【ニッポンの「絹織物」を世界へ】NYで“ランウェイデビュー” 着物の「伝統素材」を斬新なファッション(日本テレビ 2024年1月26日放送 『news every.』)
https://www.youtube.com/watch?v=BIgWo4zm3vc
■さらなる展開を狙ってレセプションも実施
SAKURA COLLECTIONは、イベントを通じて日本の伝統素材を盛り上げるだけでなく、実際に販売することで世界に価値を届けていくことを目指しています。そこで2月7日には五つ星ホテルのThe Pierre Hotelでセレブ向けのレセプションも開催し、多くのメディアやインフルエンサー、ファッション愛好家が訪れました。
レセプションでお披露目されたのは、ウクライナのDzhus(https://www.irinadzhus.com/)、イタリアのFlorania(https://www.atelierflorania.com/)といったブランドとのコラボレーション作品。衣装のお披露目はファッションショーと展示の形式で行われました。展示場では実際に衣装に触れることができ、販売も行われました。
▲The Pierre Hotelでのレセプションの様子
▲佐野藍を用いたFloraniaのデザイナー・フローラさんの作品
このように、ショー、展示会、レセプションと盛りだくさんだった「SAKURA COLLECTION 2024 in NY」は大盛況のうちに幕を閉じました。ZESDAは、引き続き日本の伝統素材や世界中のデザイナーとのコラボレーションの支援、海外での販路開拓の支援を行っていきます。
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〈編集・発行〉
NPO法人ZESDA https://zesda.jp/ja/top/
「ZESDA通信」編集部