コスチュームジュエリー修復委員会のプレスリリース
400点を超える稀少な作品が集結し、圧倒的な存在感でファンを魅了するだろう。
日本でも有名な、シャネル、スキャパレッリ、ディオールをはじめ、コスチュームジュエリーの発展に深くかかわってきた様々なブランド、工房をその歴史と共に包括的に紹介する形での開催は、日本で初の試みである。
この記念すべき美術展は、東京を含め全国5カ所の美術館にて開催予定だ。
パナソニック汐留美術館 公式サイト https://panasonic.co.jp/ew/museum/
約2年に渡る展示及び巡回に耐えうるよう、そして、ベストな状態で展覧していただけるようにと、展覧会監修者である小瀧千佐子氏がディレクションをつとめるショップ・ブランド<chisa(チサ)>のスタッフにより「コスチュームジュエリー修復委員会」が立ち上げられ、約1年半以上も前から修復作業は進められていた。
当初は、自身のコレクションであることから小瀧氏が全額修復費用を負担するつもりであったが、丁寧な目で検品を行った結果、予算を大幅に超過。この度の修復費の補填のためにクラウドファンディングを立ち上げることとなった。
【コスチュームジュエリー修復プロジェクト】
https://readyfor.jp/projects/costume-jewelry-repair
※支援募集は2023年10月21日(土)23:00まで。
プロジェクトの公開は、展覧会開幕が間近にせまった9月30日(土)よりすでにスタートし、順調に支援者を集めている。
コスチュームジュエリーについての詳しい説明や、作品の修復の過程についても紹介されているため、展覧予定者が事前に読んでも楽しい作りだ。コスチュームジュエリーという言葉に、はじめて触れる人にとっては、新しい世界を知るきっかけとなることだろう。
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コスチュームジュエリーとは?
そもそもコスチュームジュエリーとはなにか?
簡単に言ってしまえば、デザイン性に富んだ、貴金属や宝石を使わずにつくられたファッションジュエリーの総称である。
つまり現在、巷にあふれている安価なアクセサリーたちのルーツと言っても過言ではない。
コスチュームジュエリーの誕生は、かつて存在していた【ジュエリー=貴金属や宝石を使用するもの】という概念を覆す、画期的な発明だったのである。
ダイヤやサファイヤなどの宝石、そして金やプラチナを使用するファインジュエリーと、色とりどりのガラス、樹脂、羽や様々な金属など、どんな素材でも使用できるコスチュームジュエリー。どちらがより自由に、伸び伸びとデザインができるか、考えるまでもないだろう。
徹底的に《デザイン至上主義》なコスチュームジュエリーは、制作された時代の世相を切り取って、デザイナーのスタイル、スピリットがそのまま作品に反映されるのである。そして、それを実現させた当時の優れた職人技にも注目したい。
コスチュームジュエリー誕生の先駆者と言えるのが、今展のキービジュアルとしても登場している作品『深海』を製作したポール・ポワレである。
ポワレは自由を願う女性のために、コルセットを廃止しゆったりとしたドレスを作った。そして、新しいドレスに合うジュエリーが必要と考え作られたのが、コスチュームジュエリーの始まりであった。
ポール・ポワレが、20世紀において女性のファッションを大きく変えたと言ってよいだろう。そしてポワレの意思は次の世代の美の変革者へと受け継がれ、より自由に、よりユニークに、コスチュームジュエリーはヨーロッパで発展し、アメリカで爆発的なブームを巻き起こすこととなる。
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作品の修復
特に、今展の目玉のひとつ、上記のポール・ポワレの『深海』の修復作業は難航であったことがうかがえる。
縫製技術を用いてラインストーンを生地に縫い付けるという手法は、当時でも荒業だっただろう。
1919年に制作されたこの作品は、劣化によって生地がボロボロ、持ち上げるだけで崩れていくようなありさまだったとか。
元のデザインに正確に、そして安心して美しく展示ができるよう、代替となる布、糸、金具を探るところから始まり、足りないパーツの代替を探し、生地を染め、位置を確認しながら一粒一粒丁寧に縫い直していく必要がある。もちろんすべてが手作業のため、この作品ひとつに膨大な手間と時間がかけられた。
修復を終えた職人のコメントがクラウドファンディング内に記載されていたため、許可を得て以下に抜粋する。
「現状の雰囲気、100年分の歴史を損ねないよう、できるだけ目立たず展示に耐えられる強度を保てるように修復することに努めた。修復によりマスク制作の足跡を辿ってみて、非常に緻密に計算され形作られていることが実感できた。ビーズを縫い直し全体の強度を取り戻すと、額のカーブに沿うようにタコの頭に立体感が生まれた。マネキンに当てると、正面の扇状の5本の足が立ち上がり鼻に高さを出した。左右の耳の横からぐるりと上を囲む銀糸の束は、しっかりと頭まわりを押さえ安定感を出しつつ、顔の正面下部は銀糸の束が入っておらず柔らかく仕上がり、付け心地の良さも伺える。
きっと、ポワレ夫人とは、高い鼻で、きれいな丸い額、細面で、このブルーの妖しいタコのモチーフを着けこなす素敵でユーモアも持ち合わせた人物だったのではないかと、自然と想像できてしまう。
技術を尽くし、心を傾け、誰か一人その人のためだけに作られたものというのは、これほどの意思を100年の時間を超えても語るものなのかと感動しつつ、どうにか修復できてよかったと ほっとしている。」
『深海』以外にも多くの作品の修復を行い、今回の美術展を前に無事にすべての修復を間に合わせたという。
過去の偉大な作品が後世に残っていくということは、歴史的価値のあるものを残していかなければいけないという強い意思を持った職人の努力があることを忘れてはいけない。
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リターンについて
今回のクラウドファンディングの、気になるリターンについても一部紹介しよう。
1000円から参加することができ、純粋に応援したいという人も気軽に参加が可能だ。
すべてのリターンに小瀧千佐子氏ならびに修復委員会より御礼のメッセージ、クラウドファンディング限定でコスチュームジュエリーのオリジナル壁紙データが送られる。
[支援金額¥7,000]≪各限定10枠≫〈chisa〉ムラーノガラス ミニピンブローチ
こちらはムラーノガラスのオリジナルミニピンブローチ。カラーは赤・白・緑から選択が可能だ。
ミュージアムショップでも販売を予定している。
赤色
https://readyfor.jp/contributions/costume-jewelry-repair?reward_detail=&select_id=314723
白色
https://readyfor.jp/contributions/costume-jewelry-repair?reward_detail=&select_id=314724
緑色
https://readyfor.jp/contributions/costume-jewelry-repair?reward_detail=&select_id=314725
[支援金額¥6,500]クラウドファンディング限定!〈chisa〉ヴェネチアンビーズペンダント
ヴェネチアンビーズのオリジナルペンダントネックレス。デザインは3種類から選択ができる。
こちらのネックレスはクラウドファンディング限定での出品予定だ。
ペンダント「UFO」
https://readyfor.jp/contributions/costume-jewelry-repair?reward_detail=&select_id=314727
ペンダント「ベスパ」
https://readyfor.jp/contributions/costume-jewelry-repair?reward_detail=&select_id=316913
ペンダント「ムリーネ」
https://readyfor.jp/contributions/costume-jewelry-repair?reward_detail=&select_id=314726
[支援金額¥1,500]《限定100枠》2004年に監修者小瀧千佐子が発行した簡易図録
こちらは、2004年に刊行された簡易図録「コスチュームジュエリーの世界」(全P28)。
美術展を見に行く前に、コスチュームジュエリーについてちょっと予習したい人向けだ。ただし、2004年以降の研究で明らかになった事項があるため、作品詳細の表記が今回の美術展とは異なる部分があるとのこと。
➤ https://readyfor.jp/contributions/costume-jewelry-repair?reward_detail=&select_id=292744
[支援金額¥3,000]《限定50枠》最新作!!展覧会公式図録「コスチュームジュエリー 美の変革者たち シャネル、スキャパレッリ、ディオール 小瀧千佐子コレクション」(世界文化社)
今回の展覧会図録「コスチュームジュエリー ― 美の変革者たち ― シャネル、スキャパレッリ、ディオール」(世界文化社)。東京会場に出品された作品がすべて網羅された贅沢な一冊。もちろん会場でも購入可能(定価¥2,700+税)だが、ひと足先に図録を見て予習しておきたい方にはオススメだ。
➤ https://readyfor.jp/contributions/costume-jewelry-repair?reward_detail=&select_id=317999
[支援金額¥4,000]《限定150枠》小瀧千佐子監修 旧 図録 お買い得 3冊セット
小瀧千佐子がこれまで監修してきた、展覧会図録の3点セット。コスチュームジュエリー、そしてヴェネチアンビーズを深く理解したい方、興味のある方におすすめのお得なセット。
※2004年、2006年、2018年以降の研究で明らかになった事項があるため、作品詳細の表記が今回の美術展とは異なる部分があるとのこと。 ※最新作である今回の美術展の図録は含まれない。
➤ https://readyfor.jp/contributions/costume-jewelry-repair?reward_detail=&select_id=318005
シンプル応援コース お礼メッセージと壁紙 ¥1,000/¥5,000/¥10,000/¥30,000/¥50,000
シンプルに活動を応援したいと思っている方向けのリターン。特にリターンはいらないが、応援したいという気持ちで参加ができる。支援者には小瀧千佐子氏ならびに修復委員会より御礼のメッセージ、クラウドファンディング限定でコスチュームジュエリーのオリジナル壁紙データが送られる。
➤ https://readyfor.jp/contributions/costume-jewelry-repair?reward_detail=&select_id=292764
ここでは一部を紹介させていただいたが、他にも稀少なコスチュームジュエリーがリターンとしてと登場している。
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いかがだっただろうか?
現在はすでに作品の修復は完了しているため、展覧会の開催を楽しみにお待ちいただきたい。
コスチュームジュエリー展を最大限に楽しむにあたり、クラウドファンディングでしか手に入らない魅力的なリターンはほとんどが数量限定品。興味がある方はぜひ早めにREADYFORのサイトを確認してみよう。
【コスチュームジュエリー修復プロジェクト】
https://readyfor.jp/projects/costume-jewelry-repair
※支援募集は2023年10月21日(土)23:00まで。