業界初「洗濯屋で染め直す選択」。旭川のクリーニング店が倉敷染による染め直しサービスの受付を開始。

スガイランドリー株式会社のプレスリリース

旭川のクリーニング店、スガイランドリー株式会社(旭川市近文町21丁目、菅井謙敬社長)は11月1日より、クリーニングサービスの他に、染め直しのサービスを開始しました。環境と未来にやさしい「倉敷染」を実践する岡山県倉敷市の専門加工工場と連携し、インディゴ染による「ジャパンブルー」、そして反応染による「スミクロ」の2色を展開。クリーニングでは限界がある日焼けや色褪せた衣類が新たな色に生まれ変わります。

 

 

 

 

◆染め直しサービスの概要と注文の流れ
スガイランドリーの各店あるいは公式LINEで受付後、工場で衣類の状態を検品、倉敷の専門加工工場で染色、工程の前後にクリーニングを行い、プレスで整形を行った後にお客様にお渡しします。納期は約1ヵ月。

各店の住所の確認はこちらより (www.cl-sugai.com)

スガイランドリーHP

公式LINEでの注文はこちらより (https://lin.ee/XSki02w)

公式LINE

◆染め直しは2種類の色と染色技法

①インディゴ染 ジャパンブルー
特徴:インディゴ特有の美しさ、深みと味。染色後に紫外線や洗濯、着用で色落ちが見られため、経年変化が楽しめます。染色テストを繰り返しインディゴ染料の濃度を調整し、インディゴ色の定番である「ジャパンブルー」と言われる色味を提案しています。

 

②反応染 スミクロ(BLK97%)
特徴:製品染めの定番技法である反応染を活用したスミクロ色。色の定着がよく、色落ちはほとんどありません。
爽やかなジャパンブルーと違うモノトーン色はオールシーズン使いまわしがよく、大人の男性にも抵抗なく着られる色味です。

◆染め直し料金表

※染め直し、染め直し前後のクリーニング、柔軟仕上げ加工、プレス整形作業を全て含めた料金です。
※税込価格

【逆転の発想による染め直し】- 染め直し事業の背景として –
「ものを大切にしよう」を企業理念とするスガイランドリーでは、クリーニングを通してお客様の「また着たい」「出かけたい」のお手伝いをしながら地域社会の仲間に入ります。クリーニングは汚れやシミを取ってキレイ・清潔に、そしてプレス整形をすることで美しく衣類を保つことができますが、日焼けや色褪せた衣類は汚れではないため、クリーニングサービスだけではお客様の課題を解決し魅力を復元することに限界がありました。
そこで、「洗わない」サービスとして染め直しを提案すべく全国の加工工場を調査する中、染色技術と環境配慮に定評のある「倉敷染」を実践する岡山県倉敷市の専門加工工場とご縁があり、2022年春にテスト販売を実施。1ヶ月で200点を超える注文が地元旭川の他、全道からも寄せられました。その後、約半年をかけて連携先の工場と染色テストと協議を重ね、染料の調整などレシピを見直し、この度染め直しを本格的にメニュー化する運びとなりました。

 

【染められるもの、染められないもの】
◆染められる(オススメの衣類)
綿・麻などの天然素材
日焼けや、色褪せた衣類
カジュアルに着られる衣類

◆染められない(オススメできない衣類)
毛・シルク・革・レーヨンなど、痛みや縮みが出やすい素材
乾燥や温水洗いに耐えられない衣類
スーツやパーティドレスなどのフォーマルウェア
コインランドリーで洗えない衣類はオススメできません

【なぜクリーニング店で注文を受けるのか】 – スガイで染め直しを行う2つの強味とメリット –
①古着を扱ってきた目利き・検品技術

染色を担当する工場は元来、加工工場として素材や製品の加工や染色を行いますが、着用済の衣類を扱う機会が極めて稀です。そこで、日頃から着用済の衣類に触れ、衣類の着方やメンテナンスを理解するクリーニング店で事前に検品することで、事故の比率を抑えることができます。時には「お受けしない」ということも技術です。
※2022年4月のテスト販売時による事故品の確率は0.6%。

 

プレスで型崩れを整形

②プレスによるシルエットの整形技術
染色工程では必ず、ソーピング(洗浄)やタンブラーでの乾燥工程を通ります。つまり、どの衣類も温水に浸かり、高温での乾燥される一定の負荷がかかり、必ず型崩れが発生します。スガイでは、クリーニング店として培ったプレス技術を駆使し、染色後の衣類を本来のシルエットに近づけ整形・復元をさせてからお客様にお渡しすることができます。

 

 

【地方の工場同士による魂の共同レシピ】
– 染色工場とクリーニング工場によるこだわりの共有 –

倉敷の工場スタッフと研究を行う菅井社長(右)と北條主任(左)

染色は生地や製品など、新しい繊維を染めることが基本となり、着用済の衣類を染色することを想定した工程ではありません。一方、クリーニング工場では従来から汚れを落とすことと同時に「衣類を守る」視点で作業工程を組んでいきます。染め直しは着用済の衣類を染色するため、染色を確かにする視点と、大切な衣類を守る視点の両方が必要です。

2022年春のテスト販売の経験を基に工場同士が協議とテストを重ね、染料の濃度、工程の時間や温度、そして加工剤の使用など、半年をかけて共同レシピが完成。現場を知る者同士のこだわりを掛け合わせ、「染める」と「守る」の双方が可能となりました。

【製造しない自身だけの「アパレルブランド」】-衣服ロス削減の一助として-
染め直しを経た衣類は鮮やかに表情を変え、別の魅力として生まれ変わります。現在、アパレル産業の衣服ロスが注目される中、メーカーではサステナブルな素材の使用、販売店では古着の販売や包装資材の廃止や簡略化など、各社それぞれの立場で衣服ロスに対するアクションを起こしています。クリーニング店では昔から「着倒し」の文化を発信し、衣類のリユースを下支えしていますが、染め直しを行うことでまた一つ違った側面から衣服ロスへの取組みができると考えています。

実家のクローゼットは宝箱。着心地は気に入っているが色が飽きてしまったジャケットを染め直してまた着ることや、日焼けしてしまった親のコートを染め直してお子さんにプレゼントするなど、楽しみながら無理なくできる、衣服ロス削減の一助につながると幸いです。
 

  
【未来と環境にやさしい「倉敷染」】 -なぜ倉敷染なのか-

倉敷染は、岡山県織物染色工業協同組合の各企業が一体となって、安全且つエコロジーで高品質な繊維製品を提供するために誕生しました。排水はもちろん使用する薬品など、厳しい安全基準に基づいた染色加工・製品加工で、世界基準の安全をコミットした、安全でやさしいものづくりを目指しています。スガイランドリーもその姿勢に共感し、倉敷染を実践する工場と連携をすることで共に体と未来にやさしいものづくりを目指していきたいと考えています。

倉敷染の詳細はこちら
https://okayama-orimono-sensyoku.jp/kurashikizome-detail/

◆代表者プロフィール

スガイランドリー株式会社
代表取締役
菅井謙敬(すがいのりひろ)
クリーニング師
札幌ファッションデザイン専門学校DOREME非常勤講師
繊維製品めんてなんす研究会(TeMA)北海道理事

 

 

 

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