株式会社Haluのプレスリリース
障がいのある子もない子も対象とする、乳幼児向けインクルーシブブランド IKOU(イコウ)(運営会社:株式会社Halu)が 2022年4月に最初のプロダクトとして発売した <IKOUポータブルチェア>が、2022年度グッドデザイン賞を受賞しました。障がいのある子どもの育児から見えてきた日本社会の課題を問うブランドの姿勢と、市場へのインパクトが高く評価されました。
受賞に伴い、10月22日(土)より西武池袋本店にて開催される Good Design Good Over 50’s「くらしのデザイン展 2022 ケアとアートとデザインと」にて、IKOUポータブルチェアの展示・販売が行われます。
公式サイト:https://ikoudesign.com/ja/
- IKOUポータブルチェアについて
■プロダクトが生まれた背景
IKOU は、「身体的チャレンジを抱える子どもたちとその家族の体験から学び、一般のファミリーも価値を感じられるデザインに還元する」というインクルーシブ・デザインに基づく新たなアプローチのものづくりを通して、インクルーシブな社会創りに貢献することを目指すブランドです。
日本では障がいの有無によって子どもたちの生活、学び、遊びの場が隔てられ、身近な子ども向け用品においても、「障がい児専用」と「健常児だけを対象にしたもの」に分かれている現状があります。それゆえ、両者が体験を共有する機会は非常に限られていますが、幼少期から多様なニーズを持つ人たちの存在を身近に感じることは、ダイバーシティ&インクルージョンが担保された社会を創る上で不可欠です。
IKOUは、障がいの有無という垣根を越える乳幼児向けブランドとして、さまざまな個性やニーズを持つ子どもたちが、自然と交わる機会を創出していきます。
■ IKOUポータブルチェアの特徴
<IKOUポータブルチェア>は、室内外問わず持ち運んで使える、折りたたみ式のキッズチェアです。肢体不自由児とその家族の体験から学び、「障がいの有無に関わらず使えるインクルーシブ・プロダクト」として開発しました。「あらゆる子どもを歓迎する」姿勢を示すシンボルを目指し、個人のユーザーに限らず、スポーツチーム、子育て関連施設、飲食・宿泊関連企業などへの導入も進めています。
- 座位が不安定な乳幼児でも安定した姿勢を保つため、こだわり抜いたシート形状
- 体の状態や利用シーンに合わせて、座面ごとリクライニングできるティルト機能搭載
- 大人のイスに簡単に固定でき、床置きでも使用可能で、家族の行動範囲を拡張
- ポータブルな仕様と安全性を両立(製品安全協会よりSGマーク認証を取得済み)
- 誰が持っても違和感がなく、日常に馴染む、ミニマルなデザイン
- グッドデザイン賞の受賞について
■ 審査委員による評価コメント(全文)
開発者であるご自身が障がいのあるお子さんとの育児を通じて感じた日本社会が抱える課題に、果敢にアクションを起こし、小さな気づきも分かち合いIKOUを通じて市場に大きな影響を与えている点が大変評価された。障がい者と健常者が共に過ごし、経験を分かち合える場はとても豊かな場であり、誰でも同じように使えるインクルーシブ・プロダクトを目指すことは、製品単体価格を抑え障がい者のお子さんを持つ家庭の負担を減らすだけでなく今まで見過ごされていた視点が加わることでより一層価値のある製品となる可能性を秘めている。インテリアにおける存在感の低減や軽量化など、今後の展開を応援したい。
■ 受賞対象ページ
https://www.g-mark.org/award/describe/53107?token=zdvtoG1tJ5
■ Halu 代表取締役 松本 友理 コメント
まだ事業計画もなかった私の想いに共感を示し、プロダクトデザインへの協力を快諾してくれたIDEOのデザイナーの皆さんと共に、ユーザーの気持ちに寄り添いながら試作とテストを幾度も重ね、IKOUポータブルチェアのデザインは生まれました。製品化のフェーズで伴走してくださったメーカーの皆さん、IKOUを応援してくださるユーザーの皆さん、そしてチームのメンバーと共に世に送り出した最初のプロダクトを高く評価していただき、心から嬉しく思っています。
この受賞を励みに、ものづくりを通して、インクルーシブ・デザインの社会実装に取り組んでまいります。
■ IDEOTokyo マネージングディレクター 野々村 健一 様 コメント
(IKOUポータブルチェア デザイン協業パートナー)
ご自身の身の回りの問題意識をもとに、大企業から起業家の道へとキャリアを転換した松本さんの挑戦に伴走できたこと、大変嬉しく思います。アイデアを形にするプロセスは決して容易なものではないですが、協業を経てプロダクトを市場に送り出せたことはデザイナーの我々としても実りのある経験でした。HaluにはIDEOのベンチャー・キャピタル「D4V」から出資もしています。今後も投資家とデザイナー双方の視点からHaluの成長を複合的に支援し、長きに渡って関係を続けていきたいと思っています。
■ 展示会案内
下記展示会で受賞作品をご覧いただけます。
Good Design Good Over 50’s「くらしのデザイン展 2022 ケアとアートとデザインと」
会期:2022年10月22日(土) ~ 11月7日(月) 会期中無休 10:00-21:00
※最終日11月7日(月)は、午後6時にて閉場
会場:西武池袋本店 7階
くらしのデザインサロン および インテリアフロア 特設会場
入場料:無料
https://www.jidp.or.jp/ja/2022/09/23/kurashinodesign2022
- グッドデザイン賞とは
1957年創設のグッドデザイン商品選定制度を継承する、日本を代表するデザインの評価とプロモーションの活動です。国内外の多くの企業や団体が参加する世界的なデザイン賞として、暮らしの質の向上を図るとともに、社会の課題やテーマの解決にデザインを活かすことを目的に、毎年実施されています。受賞のシンボルである「Gマーク」は優れたデザインの象徴として広く親しまれています。
http://www.g-mark.org/
<会社概要>
株式会社 Halu(ハル)
代表取締役 松本 友理
本社 京都府京都市北区衣笠総門町4番地4
設立 2020年4月
ウェブサイト https://ikoudesign.com/ja/
インスタグラム https://www.instagram.com/ikou_design/