身体内部からの冷却による『運動パフォーマンス向上効果』及び『睡眠の質改善効果』をヒト試験で確認

大正製薬のプレスリリース

大正製薬株式会社[本社:東京都豊島区 社長:上原 茂](以下、当社)と慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科の神武直彦教授らを中心とした研究チームは、氷点下の飲料※の摂取によって起こる身体内部からの冷却(以下、内部冷却)が、運動パフォーマンスを向上させること、並びにスポーツ競技者のコンディショニングに影響を及ぼすと言われる睡眠の質を改善させることをヒト試験において確認し、日本薬学会第142年会(3月25日~3月28日)にて発表いたしました。
※氷点下において流動性があり、飲める状態のもの

<研究成果①:運動パフォーマンス向上効果>
スポーツの現場では、暑熱環境対策として、身体内部から深部体温の上昇を抑制する手法の活用が拡大しています。本研究では、内部冷却が体温及び運動パフォーマンスに及ぼす効果を検証いたしました。その結果、非冷却条件下と比べて、内部冷却により、速やかに鼓膜温度が低下(図1)すること、さらに、自転車エルゴメーター運動により評価される運動パフォーマンス(最大パワー)が向上することが確認されました(図2)。

<研究成果②:コンディショニング(睡眠の質)改善効果>
睡眠は、スポーツ競技者のコンディショニングにおいて重要な要素ですが、夏場は睡眠時間が短縮したり、特に、暑熱環境下においては睡眠の量・質ともに低下したりすることが知られています。本研究では、内部冷却が、深部体温の低下を誘導することで、高温多湿な夏場における睡眠の質の低下を改善する可能性について検討いたしました。
その結果、就床30分前に内部冷却を行うことで、睡眠潜時(寝つくまでに要した時間)が有意に短縮されること(図3)、さらに、起床時の疲労回復感を表す主観的評価項目が有意に改善すること(図4)が明らかとなりました。

本試験により、内部冷却は、体温を効果的に低下させることで、運動パフォーマンスの向上につながることが示唆されます。さらに、夏場の就床前の内部冷却は、深部体温を低下させることで入眠を促進し、寝つきの悪さや起床時の疲労感を軽減する可能性が示唆されました。
当社は今後も、これらのアスリートを中心としたパフォーマンス・コンディショニングに関する知見について、さらなる研究を進めてまいります。

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