ベビーケア用品の市場規模、2021年から2028年にかけてCAGR4.3％で成長予測

ベビーケア用品の市場規模は、2020年に181億7,000万米ドルとなり、2021年から2028年にかけてCAGR4.3％で成長すると予測されています。消費者の嗜好が高品質で実用性の高いプレミアムなベビー用品にシフトしていることから、同市場は急成長を遂げています。さらに、合成製品の有害性に関する意識の高まりから、ビーガン、パラベン、合成物質を含まない製品への注目も高まっています。COVID-19の流行により、サプライチェーンが混乱し、消費者の購買パターンに影響を及ぼしています。Johnson & Johnson Consumer Inc.が発行した年次報告書によると、ベビーケア部門は2019年と比較して2020年に9.4%の減少を観測し、同社においては、COVID-19、SKU合理化などによる減少を報告しました。一方、Kimberly-Clark（KCWW）は、2020年にベビー・育児用品の売上高の増加が見られました。

米国では、乳幼児の安全や健康に対する関心が高まっていることから、ベビーケア用品の需要が急速に高まっています。皮膚感染症の予防やおむつかぶれの治療のために、おしりふきやクリームなど、衛生的で保湿性の高い製品を求める親が増えています。さらに、パンデミック以降、乳幼児ケアに一層注意を向ける消費者が増えています。例えば、2021年4月にMove.jpで発表された数値によると、2021年3月時点で、コロンビア特別区の親は収入の26.3%を乳幼児ケアに費やしており、次いでマサチューセッツ州の24.4%、インディアナ州の21.9%、ニューヨーク州の21.3%などとなっています。

女性の労働参加率の上昇、子育ての進化、自立心の高まり、世界各国の支出能力の向上などが、市場全体の成長を押し上げると予想されます。2020年1月にCNBC LLCに掲載された記事によると、5歳未満の子どもを持つアメリカの親は、早期育児と教育に420億米ドル以上を費やしています。

乳幼児の繊細で敏感な肌へのケアが注目されていることから、植物由来のオーガニック成分で作られたボディソープ、おむつクリーム、ベビーワイプなどのベビーケア用品を選ぶ親が増えています。さらに、これらの製品は、皮膚のアレルギーや不快感、発疹など、皮膚に関連する問題の治療に、多くの利点を備えています。このような事例が、今後の市場を大きく後押しすると思われます。

製品の研究開発への投資の増加と、天然有機成分ベースのベビーケア製品への嗜好の高まりは、人気のスーパーマーケットや専門店を通じて、メーカーの新製品の導入を促しています。例えば、2021年8月には、ベビーケアブランドのBaby DoveがWalmartと協業し、乳児の繊細な肌や多人種の赤ちゃん向けのシャンプー、コンディショナー、ベビーウォッシュ、スキンクリームの新ラインを発表しています。このような製品提供は、市場成長にプラスの影響を与えると予想されます。

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